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花・フェアトラーク  作者: 聖せろり
黒い手紙事件編
1/7

プロローグ

Twitterにて小説のキャラのイラストやプロフィール等公開しています。

気になる方は「#花・フェアトラーク」で検索してみてくださいね。



 夢を見た。


明るいオレンジ色の髪にオレンジ色の瞳のあの子。あの子の母親とお揃いの色。

太陽のように眩しい色。なりたがっていた色。

もがいて苦しんでようやく手に入れた色。

……似合わない色。

規則正しいいつも通りの笑顔。人形のような笑顔。

その笑顔で「ごめんね」というあの子。

あの日の夢。


 夢を見た。


脳裏にこびりついて離れない。汚い。穢れている。気持ちが悪い。

忘れてしまいたい。無かったことにしたい。吐き気がする赤い色。

要らないゴミは底の底にしまって。必要なのは罪と誓い。

赤い天使との誓い。破ってはならない約束。離してはならないその手。

覗いてはならない秘密の花園。

あの日の夢。


 そして夢を見た。


あの子が死んだ……殺されたあの日の夢。

あの子がいない世界なんて意味がない。

絶望と安堵。空虚と解放。理想と現実。汚いは綺麗。私は汚い。誰がキレイ?

紫がかったロングの黒髪。陶器のように白い肌。腕に鎖の装飾がついた深い紫の

ミニスカートのドレス。指先だけ空いた黒い手袋。鎖がついた茶の革のブーツ。

暗闇でも輝く紫の瞳の中心は白く、花の模様に見えた。

不気味で歪な女……だった。

「生き返ってホシイ?」

あの子が生き返るなら。

「『魔女の一族』のボクならその方法、知っているよ」

あの子の為なら例え地獄に落ちたって。

あの子の為ならどんな事だってする。


それが私の愛。あの日の夢。

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