やりたい事
思ったより忙しくて更新できませんでしたすみません。
「で、蓮司。結局どういう事なの？」
「…いや、普通に強がったんじゃないの？」
「…レンジ。お願い」
「本当は欲しかったんだけど、素直には認められないとかそういうのだと思う」
何だろう。簡単に説明するとなると…いや、普通にこれが一番簡単な説明な気がするし、これ以上上手い説明方法を思いつける気が…
「ツンデレ？」
「ああ！」
「？」
「泉月！あれだよ。『別にお前のためじゃないんだからなっ』ってやつ！」
「？…ごめん」
まあ、ツンデレは少し違うような気がするが、姉には伝わったので良いだろう。
…あれ、絶対に乙女ゲーのセリフだよな。
「まあ、素直になれない子ってや、つ…因みに何年生ですか？」
「中２」
「…闇の炎に…とか言ってたり？」
「そんな事は、無い…と思う」
「蓮司ー、本当にそんな事言う子とかいるの？」
「…一人は記憶に」
あれは凄かった。今は別のクラスだし、落ち着いているだろうが…あんなに沢山のセリフをすぐに考えつくのは普通に尊敬する。なりたいとは思わないけれども。
「そういえば、どう？」
「私はミスリルゴーレムの所で止まってる」
「俺もですね」
「……」
「、俺もミスリルゴーレムが倒せてない」
無言で見つめられたので言い直す。…敬語を使うぐらいなら別に良いような気がするが…
「蓮司、泉月ブラコンが拡大した感じだから」
「ごめん良く分からん」
疑問が顔に出ていたのか、姉が答えてくれたような気がするが、答えが答えになっていないので良く分からない。
「世話焼き属性？みたいな感じ。私もよくお世話になってる」
「おい」
「……」
「倒すの手伝う」
「？…あ、大丈夫ですよ。普通に今クロと遊んでるんで」
「私はお願いしたいかなー」
「任せて。…攻撃要員、レンジどう？」
…どうせ姉がお世話になるなら俺が増えても変わらない…か？ならお願いしておきたい。ミスリルゴーレムは俺一人じゃ倒せる気がしない。
「お願いしま…頼む」
「うん、任せて。じゃあ…明」
「泉月！命令通りソフトは持ってきた！？」
「うん」
「じゃあ、本体がもう一台有るからそこにソフト入れてアカウントログインしちゃって」
「本体？」
「前お母さんに買ってもらった」
「名目用？」
「理解早すぎ」
まあ、あの母親ならそれを理由にすれば買ってくれるだろう。いつ買って貰っていたのかは知らないが、珍しく姉が有能だ。
「…ベッド有ったっけ？」
「布団？」
「姉ちゃんは俺のベッドで…俺が布団ね」
「オッケー」
「んじゃ、鉱山入り口集合で」
布団でも問題無く出来るだろうが、長時間のＶＲをするために作られたベッドでやった方が良いだろうからという判断で、十六夜さんには姉のベッドを使ってもらうことにした。
姉が、遠慮している十六夜さんを押し切って自分の部屋へと移動していった。
ご飯も食べ終わっていたので、食器を全て下げてから自分の部屋に戻り、ソフトを取り外す。入れ替わりで姉が俺の部屋に入ってソフトを入れていたのを確認し、客間へ移動する。
客間には布団が畳まれていたのでそれを広げ、本体の準備を済ませてからログインする。
よくよく考えれば十六夜さんの荷物とかは客間に置かれていたのだろうが、姉が持っていってくれたのだろう。珍しく姉が活躍している気がする。
…十六夜さんが来ている影響だろうか？そうだったら是非とも毎日来てくれて構わないのだが。
「さて…」
ログアウトしたのが第五の街だったので、一番遅くなるという事はないだろう。俺の予想だと圧倒的に姉がビリになるような気がするが…まあ、早く行くに越したことはない。
「【精霊召喚：風】『ライ』」
鉱山の入り口に行くと、既についていた姉と十六夜さんが談笑していた。
「ビリだったレンジには罰ゲー」
「遅くなりました」
「大丈夫。ついたばっか」
「そうですか。…ルイには勝ったと思ったんだけど」
「私は元々ここでログアウトしてたから」
「あー…、なんか忘れてるような」
「もうボケ始めた？」
「いや、そんな事無い」
何だったか。姉に関わることだったのは覚えているが…確か、ナオと…
「あ、これ上げる」
魔鋼鉄の重盾だ。思い出した。
「あ、今使ってるのよりは強い」
「まじ？もう使えないかもとか思ってたんだけど…ならもう１つあげる」
「ありがとー」
そう言えば、俺が使っている装備は全体的に最高品質だったか。特に密蛇一式。…弓も★６にしたい。後、矢も作りたい。確か、鍛冶とかそういったスキルも必要だとサーヤさんも言っていたから、気が向き次第すぐに取り掛かろう。やりたい事が思ったよりも多いな…。
あと、吸魔の森の中層を攻略したり、深淵の森中層のボスを倒したり、クロのレベルを上げたり…やりたい事が多すぎる。イベントは…参加する必要がないかな。その時間を攻略に使うのは有りだ。
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です。
