ブラッドスキル
普通にど忘れして言い忘れてましたすみません。
質問にあった【神の調べ】ですが、第一陣は基本的に王都墓地区にある麒麟封印跡地で入手してます。
二学期開始ッ!!
周囲の眷属をも巻き込んだ俺の攻撃によって発生した煙のせいで【領域射撃:防殺陣】の効果が切れても見えなかった下位災獣だったが……数秒程して、ようやく姿を現した。傷跡がついていない事も無いのだが、それ程ダメージを受けたようにも見えない。周囲にいた眷属に関しては大きなダメージを与えられた様子だが……それ等も徐々にだが回復していってる様子だった。
「……これはキツいですね」
「ええ。一応雫さんの毒も効いてるんでしょうけど……」
「一応私の持ち得る全力攻撃だったんだがな。当てた場所を毛繕いされると何とも言えない気持ちになるな」
雫先輩の言った通り、下位災獣は紫色の痕を自分で舐め取って癒やしている。舐めた事で毒が全身に回ってくれたりすれば楽だろうが、災獣なのだからそんな柔い存在ではないだろう。
「【サウザンドアロー】【インパクト】【ブラスト】」
周囲の眷属達にこれ以上回復されても困るので、もう一度攻撃をして倒していく。150レベル程度であれば一度で掃討出来るのだが、流石は眷属とは言うべきか……、
「眷属……200レベルはありそうですね」
「そうなんですか……?では災獣も……何とかなりそうですね」
「2倍か。何とかできそうだな」
「??」
根拠のない自信に何とも言えない気持ちになりつつ、既に2万以上のMPを消費しているのでMP回復薬を飲んで1万以上回復させる。『白虎』『青龍』に与えられたブラッドスキルは共に、消費MPが1万もある。それもあって闘技場イベント以降はMPをとても優先的に上げてきた。……使うか?
「ァァア!!?!?」
「ッ、レイナさん、雫さん、スキル使います!!」
咆哮を上げ、周囲一体の木が変質していくのが視界に入ったので慌ててレイナさんと雫先輩に伝えてから、スキルを発動させる。
「【矢刻ノ雨】【矢刻ノ雪】【領域射撃:攻殺陣】!!」
俺がスキルを発動すると共に、周囲一帯に矢の形をした雨と雪が降り出した。その間も侵食を続ける下位災獣の領域だったが、この攻撃で倒せ──
「ッッアァァァ゛゛!!!」
──ないっ!?
「「「【ショートワープ】!!」」」
自由に動き出し、俺達を拘束しようとしてきた木々に眷属から逃げる為にも、全員が【ショートワープ】を発動させる。今の一瞬で使ったMPは22000以上。MP回復薬を飲んだばかりの俺は今後数分の間は大きな攻撃をするのは難しい。
「レンジさん、この天候は……」
「固有スキルです」
「ああ、なら詳しく聞くのは止めておきます」
「固有スキル?私も欲しいな」
「イベントが終わったら案内?しますよ」
「ああ、頼む」
因みにだが、『白虎』に貰ったスキル【矢刻ノ雨】と『青龍』に貰ったスキル【矢刻ノ雪】は名前は似ているが、効果は完全な別物だ。自己バフ系スキルである【矢刻ノ雨】は周囲一帯の敵への一定時間の追加固定ダメージを。デバフ系スキルである【矢刻ノ雪】は周囲一帯の敵の貫通耐性の極大低下を。
両方共にスキルレベルが10だったので、最低2万のダメージを今の10秒間だけで下位災獣に与えたのだが……。
「災獣の体力、相当やばそうですね」
「ええ」
「レンジ、驚いていたが……何かあったのか?」
「今確定で2万ダメは与えたんですけど……」
「「2万!?」」
頭の中に思い浮かんだ、仲間になると弱くなる理論を意識的に除外する。グドラがあれで弱体化された状態などとは考えたくもない。
「……私では1万程度しか出せそうには有りませんね……」
「1万でも大概だと思うのだが?それですら私百人分だぞ?」
「一応私は生き残れますね」
「……え?」
レイナさんが想像以上にHPにステ振りをしていた事に驚き、声を溢す。こんな会話をしている間も災獣は領域を拡張し続け、そこから逃れるように退避しているのだが……そんな緊張感は全く存在しなかった。
「そういえばレンジさん、災獣の領域詳しかったですよね?」
「言うほどですけど、それなりには」
「この災獣の領域、なにかわかります?」
「ライオンですし百獣の王とかそんな感じだとは思いますけど……」
ザラタンであれば海、グドラであれば毒沼などのコンセプトが存在する災獣の侵食領域。自分で言っておいて何だが、この下位災獣のコンセプトはそんな物だとは思えなかった。
「じゃあ──」
「急で悪いが……協力してもらっても良いか?」
「あ、クヌギさ……」
ん?
矢刻=しとき
って読みます、多分。
超久しぶりに日間ランキングを眺めたらまだ100位以内に残れてました。
今後もまったり楽しんでってくれると嬉しいです。




