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クラン戦6

5月9日に拙作が発売されます!

1週間前から毎日更新しようと思ってたんですけど……普通に忘れてました。

という事で、カウントダウン始めます。


5ッ!!

「あっ……」

「おっ、何かあったのかな?」

「……」


 視界の隅に表示されていた従魔達のHPバー。その中でもクロの横幅がとうとう削りきれ、棒そのものが無くなった。これをルトさんに言っても良いのかどうか悩んでしまうが……コリィ一人で戦わせる訳にもいかないし、仕方がない。


「【召喚】『ラド』」

「お?……これは、新種かな?」

「そうですね。ラド、コリィの手助け行ってきて」

「ルルルル」

「おー……因みに、種族は聞いても?」


 俺が手助けを頼んだ瞬間には、その大部分が血で出来た翼を広げてラドは飛び立っていった。それを見てルトさんは少し驚いた顔をしていたが……本音を言えば不意打ちで使いたかった。普通に15歳未満の人間でもプレイできるこのゲームは、血という存在が本当に珍しい。だからルトさんは驚いてるのだろうし、俺はラドを切り札として使いたかったのだ。

 まあ、ラドで不意打ちをするよりかはコリィが生き残ってくれた方が断然強いのは間違いないので見せたのだが。


「ブラッドコンドルですね。召喚した時は血の塊だったんで本当にびっくりしました」

「……よく契約する気になったね?」

「血がデフォなら弱い事は無いだろう、と思ったので」

「へぇー、因みに何の魔核で出たの?」

「オーガバーサーカーです」

「んー、内にはメインを召喚士にしてる人はいないけど……ちょっと皆で狙ってみようかな?」

「……そういえば、召喚士って凄い強いと思うんですけど、なんでそんなにいないんですか?」


 俺が知る召喚士はソラだけなのだが、その圧倒的な強さはパーティ予選で証明していた。あれを見るに召喚士が弱いという事は絶対に無いのだろうが、召喚士をメインにしている人は本当に見かけない。


「強ければ強い程、上位種であれば上位種である程、召喚してるだけでMPを消費するからね。僕としてはレンジ君がずっと召喚できてる意味が分からないよ」

「……」


 クロを召喚していた当初でも心無しかMPの減りが早いと思う程度で、グドラを召喚した後はMPが回復する始末だ。……ソラには眷属関連のスキル持ちはMP消費が激しいと聞いた気がするが……グドラがMPを消費した事は無かったからいまいち良く分からない。


「んー、レンジ君が規格外なのは分かったよ。でも、レンジ君がクランに入らないでくれて本当に良かった。じゃないと……全力で戦えなかった」

「……ルトさんって戦闘狂って奴ですか?」

「レンジ君も十分戦闘狂だと思うよ」


 回答になっていない回答を……。いや、回答は一応しているのか?7割近く削れてしまっているロストの体力に不安を覚えながらも、それでもコリィよりはHPが多いのだし、と自分の中で色々と納得させる。まあコリィのHPが1で固定なのでそれ以下というのは死亡なのだが。未だHPが一切削れていないグドラ、クラはそもそも本体に辿り着けるかどうかという話になると思っているのであまり心配していないので、一番死にそうなのはロストだろう。

 てか……、


「相性悪いなぁ」

「ん?どうしたんだい?」

「いえ、何でも無いです」


 コリィが俺と一緒にルトさん達を相手に戦う事が出来るかと考えると……まあ無理だろう。相手には弓使いがいるのだから。ぶっちゃけ、コリィを【遠距離物理】以外の人が倒すのはほぼ不可能である。一応近距離の人でも【投擲】などのスキルと【エンチャント】のスキルを持っていれば出来るだろうが……魔法攻撃と物理攻撃を同時にしない限りは倒れないコリィは弓使いとの相性が悪すぎる。俺がコリィと戦う事になったら、矢を構えて【チェイサー】を使って射る。それだけで戦闘が終わるのだ。


「ルトさん」

「ん?」

「【遠距離物理】のプレイヤー、全員引き抜きしちゃだめですか?」

「んー、流石にレンジ君のお願いであってもそれは無理かなぁ」

「あっ」

「ん?……ってうちのサブマス倒れちゃったかー。じゃあ、僕はそろそろ戻るよ」


 そう言って消えたルトさんだったが、今はそれよりも……、


「ロストが死んだ?」


 いや、可能性はあった訳だからおかしい事では無いだろう。が、ロストはグドラを除くと俺の従魔の中で真っ向勝負では一番強いのだ。それがクラの助力もあったというのに30人に負けてしまった。で、今おれの目の前にいるのは40人。


「全力でやらないとな……」

「ジャァァアアア」

「ん?あ、クラお疲れ」


 クラ……アビスセンチピードの中のごく一部が地中から出てきたので、労う。【瞬光】のサブマスさんがクラをどういった敵だと判断したのかは分からないが、流石にクラの姿を思い浮かべる事は出来なかっただろう。思い出すだけでSAN値が削れかねないクラの全貌は……木をイメージすると分かりやすいかもしれない。枝一つ一つがデスセンチビートと考えて問題ない。

 ……やばい鳥肌が。召喚した時も魔法陣の大きさが途方もなく、どういう原理かは知らないが部屋の大きさすらも変わっていた事を考えるとどのぐらいの大きさか想像できるだろう。せめてもの救いはそれ以降の召喚は毎度地中に出現してくれた事だ。


 一言言うとしたら……アビス、奈落を体現してると思う。主に精神の方向で

よく考えるとレンジの従魔に癒やしキャラってクロだけなんですよね……基本的に外見から危険

ムカデとかクモよりカエルの方が駄目なのって僕だけですかね?

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ブラウザ三国志懐かしいですね(過去感想すみません) [一言] 小出しはもったいない やられる前にやっちまえw
[一言] カエルは癒しだ
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