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クラン戦3

次話から長めに一人称かな……?

「あれは凄いね」

「そんな事言ってる場合じゃないのでは」

「そうだね……あれ、何だっけ?」

「災獣、ポイズンマザーツリーだと思います」

「いや〜、スイに感謝しとかないとね。で、倒せる?」

「100名程いれば」

「んー……じゃ、いけるかな」


 死後のプレイヤーとも呼べる光の粒子を周囲に撒き散らしながら、【瞬光】のクランマスターであるルトと、なんの立場も無いただのプレイヤーが会話をする。ルトと会話をするのだから何かしら有るのだろうと思うかもしれないが、実際はなんの変哲もない魔法使いでしか無い。

 ただ、彼女のちょっとした趣味がルトの目に止まっただけで……。


「じゃ、お願い」

「はい。……【ハイエクスプロージョン】」


 頭上への爆裂魔法の打ち上げ。オレンジ色に光り輝く通常の爆裂魔法と違い、カラフルに花火のような色合いで頭の上で花開く爆裂魔法。北東内側の頭上に咲いたその爆裂魔法は、全ての【瞬光】クラン員の目に届き、ルトの居場所を告げる。

 それは当然の様に他クランの人間の目にも止まるのだが……、


「じゃあ……やっていこうかな」

「出来る限りで援護します」

「うんよろしく」


集まってきた他クランのプレイヤーを、集まってきたクラン員と共に倒し続けるルト。今まさに、レンジを倒す為に最強のクランが集まろうとしていた。







「……ん?」


 先程までは流れるように増え続けていくポイントを眺めていれば良かっただけに、唐突にポイントの増加が止まった事に違和感を覚える。

 2つのツリーが存在するおかげか、合計96体もの眷属が召喚され、思い思いの方向へと散っていった事を考えると、周辺にいたプレイヤーは全て狩り尽くしてしまったと考える事ができるが……。


「……ん?あ、【チェイサー】【アンチマジック】」


 精霊達に教えてもらったおかげで気づけた矢を矢で撃ち落とす。精霊達が気づいたという事はと考えて一応【アンチマジック】を使ったのだがそれで良かったのだろう。何気なしに発動した【気配感知】【気配探知】になんとも言えない奇妙な感覚が発生したのだ。確か……魔法で見られてると奇妙な感覚になるんだったか?【気配探知】などは探知した物によって色々と感覚が変わるらしいが、この感覚は視線を感じている時で間違いないはずだ。


「……イーグルアイ?」


 イーグルアイ。俺が必要ないと思って習得しなかった遠距離魔法専用のスキル。飛び道具に視界を共有することが出来るとかいうスキルだ。これはナオに説明してもらったのだが、【瞬光】で感じた限りでは結構使えるらしい。


「って事は……いや、流石に無いか?」


 弓を使っている人……というよりも、【遠距離物理】の人間など本当に限られている。俺が知っている【遠距離物理】のプレイヤーがレイナさん、ユウさん、イサの俺含む4人だけなのだからどのぐらい少ないかが分かるだろう。

 だが、それだけで今の矢が【瞬光】の……まあ、良いか。来るのがナオだろうとルトさんだろうと折角のグドラ達のお披露目なのだ。絶対に負けるわけにはいかない。






「……」

「どうだった?」

「後ろ姿を捉えた後すぐに矢で撃ち落とされました」

「へ?」


 【瞬光】のメンバーがある程度集まり、情報収集の為に弓使いを連れて中心部へと向かったルトは想定外の言葉にしばし言葉を失った。それもそうだろう。高速で飛んでいる矢を剣で切り落とすならまだしも、矢で撃ち落としてきたのだ。背後から飛んでくる矢を剣で切り落とすというのもルト以外のプレイヤーからしてみれば何言ってんだと成りかねない事なのだが、そのプレイヤーは更にその上を行っている。


「……見間違いじゃなく?」

「はい。顔を見れれば良かったんですが……」

「あ、それは良いよ。もう誰か2人まで絞れたから」

「そうなんですか?」

「うん」


 ルトの中に当たり前のように浮かんできた一人の人物と、そいつが常に言っていた自分より上手いプレイヤー。一応二人とは言ったけれども、ルトとしては中心にいる人物は確定しており……、


「じゃ、ナオに伝えてきてくれる?楽しい戦いになりそうだよって」


あ、答えたくなった感想があったのでここにて。

Q.あだ名持ちはレンジ、ソラ、レイナ、十六夜、楓だけ?


A.姉程死ねるぜを爆買してるプレイヤーは他にはいない。


答えになってないように見えますけど察してください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 愉快犯や~~~~~
[一言] 姉ぇ
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