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ちょっとした挑戦

「蓮司〜。夜何?」

「オムレツ」

「へ〜い」


 ちょっとした考え事や、公式サイトを見て時間を潰してから、大体7時にご飯が出来るように作り始めた。

 実際は7時少し前に出来たが、遅れなければ一切問題ない。いつも通りに、7時ぴったりに姉がリビングに入ってきた。その頃には、配膳等は済ませていた為、すぐに食べ始めることが出来た。


「「いただきます」」

「そういやさ〜、蓮司の始めたゲーム面白い?」

「なんで?」

「いや、そろそろ今やってる恋愛シミュレーションゲームが終わりそうだから、面白そうならやってみようかなって」


 姉がやっているのは乙女ゲーだが、わざわざ恋愛シミュレーションゲームと言っている。正直、乙女ゲーで恋愛シミュレーションが出来るとは思わないのだが、面倒くさいので突っ込まない。


「まあまあ面白いんじゃない?ただ、調べた限りだともう売り切れてて第二陣は2週間後発売だよ」


 第一陣。まあ、俺の様な人達が50万人いて、2週間後に第二陣として10万売るらしい。要するに、結構人気が有る。


「へー。まあ、気が向いたらやってみるわ」

「あそ」


 その後は、相変わらずいつも通りにやってるゲームの批評?というか、感想聞かされ続けた。乙女ゲーとか興味もないしやる予定も無いから、本当にどうでも良いのだが…。

 ただ、途中で話していた当て馬やら漁夫の利やらで変な事を思いついてしまった。


 そもそも、【Trace World Online】が人気な理由として、敵モブ一体一体にAIがついていたり、グラフィックがとても良かったりと、色々と有る。

 このゲームの中に、別種族の魔物同士が勢力を競い合っていて稀に殺し合いをしているという細かい設定までされていたりして、作り込みが凄いのだ。

 そしてこのゲームの経験値は少しでも攻撃をしていれば、敵モブが死んだ時に割合で貰える。これは逆手に取れるのでは無いかと考えたのだ。


 矢を当てて誘導し、別種族の敵モブと会わせる。そうすれば、設定が確かなら戦闘が始まるはずだ。まあ、実際に出来ればラッキー程度に考えて、やってみようと思う。

 俺は基本的に、思いついてからはすぐに行動する。いつもは姉が洗い終わるのを待っているが、今回は先に洗わせてもらい早々に自分の部屋に戻り、ログインした。


「戻ってきた…」


 リス地は一番最初にログインした所と一緒だった。目立ちたくはないので、称号表示設定とやらを解除し、冒険者ギルドへと歩いていった。リアルでの時間は大体7時半だったので、こっちでは午後3時だ。このゲームでは空腹ゲージが存在するが、ログインしていた時のみ空腹ゲージは減っていくので、俺はまだ問題ない。


 パーティーを解除し忘れたため、レイナさんのレベルを見ることが出来るが、レイナさんのレベルは16だった。因みにこれはレベルランキングだと10位ぐらいだ。19が1人、18が2人、17が5人程いる。あの勘違い少女のレベルは10だった。正直、矢を当てることすら出来ないと思っていたのだが、違ったのだろう。

 パーティーを組んでいる人が遠くにいると行動妨害が発生することも有るため、パーティーを組んでいる理由がないし、解除した。


 それから、ギルドでやろうとしていた当初の目的である、物の売買と、クエストの達成を済ませてから、南の門前へ転移した。

 別フィールド扱いになっていたから、森の前まで転移出来たりするのではと考えたが出来なかった。

 クエストは本当に色々とあった。討伐系や採取系、一定までのレベル達成など色々とあり、それを全部達成したらギルドランクは3に上がっていた。


 ギルドランクとやらは、売買に影響が有るようで、色々な武器や防具が買えるようになっていた。まあ、プレイヤーが作った武具の方が強いだろうが、矢を作る人などいるとは思えない。既製品で十分問題ないだろう。俺は『弓術士の弓』なる、いかにもな名前の弓と、『弓術士の矢』なる物を200程買った。10本で500G、200本で10000Gだ。称号1個分と考えると、高いのか安いのか分からないが、持ってる金の量を考えると安いほうだろう。


 因みに、『弓術士の弓』だが、ギルドランク3で買える様になり、


====================

『弓術士の弓』★★

必要最低ステータス

弓使いLv.5

STR10・DEX30

装備ボーナス

DEX3上昇


【遠距離物理】専用の弓。

初心者の弓よりは扱いやすく出来ている。

純粋な与ダメージ限界値は150。

====================


こんな感じの効果がある。矢に関しては、『初心者の矢』より、少し攻撃力が増した感じで、特に効果はない。


 南門を出ると、少しの人々が全力疾走でグラスラビットを追いかけてはいたが、人の数はあまり多くなかった。100人ぐらいだろうか?全体の人数を考えるととても少ない事が分かる。

 AGIに特化しているというのに、全速力で走ったことが無い為、全速力で森まで突っ切った。想像以上に早く、1秒で50mは行けた上にシステムアシストか何かが補助?の様な事をしてくれたおかげで、思っていた以上の動きが出来た。


 今回俺がやろうとしている事は、敵に存在がバレたら即詰みなので、AGIを重点的に上げるとともに、新しく取った【隠密】の効果時間を伸ばすためにもMPを上げている。と言っても、隠密は10秒あたりMP消費1だ。要所要所で使えばMPは気にしなくていいだろう。MP回復薬も買っておいたし。


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― 新着の感想 ―
[一言] 秒速50メートルは、時速180㎞なんよなぁ
[良い点] リス地とか略語を思考に使うくらいゲームに慣れているのに、回収についての説明を忘れた上にその後思い出す描写もないなど、知人N氏の扱いが適当すぎて噴く。 第5部分で回収スキルのレベルが最大にな…
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