懐かしきメンツ
「くそっ!」
久々に体に猛烈なGがかかる。意識が一瞬黒く染まる――が無理やり意識を覚醒させ。
「はああああっ!」
ロングソードを振りかぶり、腕をもぎ取る。
「パーソナリティ、オープン! 瑞樹、あとは!」
機体に彼女のパーソナリティが付与され、そしてカプリコーンのナノマシンの生成と装甲の修復機能を完全に破壊する。
破片が散り、シャッターを粉砕する。
「ふう」
久々の戦闘に疲れた――のは当然だが。とりあえずは戦闘痕を消さないと。
「avalanch system auto personal open」
ちゃちゃっと形成しもとに戻していく。落書きも含め。
「樹里亜?」
誰かと連絡している風だったので声をかけると。
「あともうすこしで彼らが来るはずです」
彼ら――? 少し考えて答えが出る。ヴァイアランとディーヴァだ。
十分後。
「おー、久々だな瑞樹」
「てかなんで俺だけ知られないといけないんだよ?」
「あはは、やっぱそーくるよな、普通。とはいえ、これまで通りで頼む。一応、個人情報だからな」
お前はだめで俺はいいのかよ……まあいいか。別に困りはしないし――何より呼び方を変えるのも面倒だしわかりにくい。
とりあえず、「パンドラの再臨」という問題を何とかしなければ。その原因は主に俺たちだしな。
もともとの四人組が、また結成する。
戦争のためではなく、その結果生まれたものをなくすために。