1/9
終わりの始まり
あの最後の戦争から早二年。世界は平和の内にあった。だが。誰もが知らない。あの彼も、彼女も。
始まりは、一つの出来事だった。
「今日のご飯は何だ?」
「ふふん。予想してみたら?」
そういって彼女は笑う。
あれから二年が経った。人類は平和に生活していた。まあ、そりゃそうだろうよ。てかそうじゃないと困る。俺たちは――といっても「彼ら」は別なところにいるが――一緒に生活していた。
「肉じゃがとかか?」
適当にそう答える。
「さーどうでしょー?」
と、彼女がほほ笑んだその時。
「ぎゃああああっっ!」
久々に聞いた悲鳴に体が反応した。
「avalanch system open」
ギアが起動し、装甲が展開される。
「樹里亜っ!」
「わかってる!」
彼女も起動し、悲鳴のほうに向かう。そこには。
「パンドラ!?」
あの姿はカプリコーン。それはその装甲を赤く、赤く血で染めていた――
第二部です! こちらもよろしくお願いします!