【超高難度魔法】
「はぁー」
今は夜の十時、良い子は寝ている時間だ。
「目茶苦茶に搾られたな、体にガタが出てるし、………………アルビンスには出来るだけ近付かないでおこうかな」
そう言いながら俺は魔王城をウロウロしていた。
「そう言えば案内とかされてなかったな。ちょっと適当に一部屋入ってみるかなー」
ちょうど目の前に部屋があったのでそこの扉を開けようとした
「ん?………………重いな」
力を入れて扉を開けるとそこにはたくさんの書物が並んでいた
「うわっ⁉すごいなこの部屋」
そう言って中に入ろうとしたその時、足元に何かが当たった。
「なんだこれ?……【超高難度魔法書】?」
そこに書いてあったのはたった一個の魔法だけ
【カミダラゲスポアラビリア】
「何これ?まぁ覚えていて損はないから覚えとくか」
と、言い終わった瞬間
「うわっ⁉なんだ⁉」
ドカーンと言う音と共に城内が大きく揺れるのを感じた。
「アルビンスの部屋からだ!」
俺は大急ぎでアルビンスの部屋に行った。
「大丈夫か?!なっ⁉」
そこには大きな穴が空いていてその穴の向こうに見えるのはアルビンスを連れた大きな翼竜。
「なんだあいつ?!おい‼イム!」
「なんじゃ騒々しい。………おや?あれは………」
「なんだ⁉見覚えがあるのか?」
「あの翼竜は女神の配下の翼竜じゃ‼しかしなぜアルを?………むっ?あやつはどこへ行った?」
俺はその翼竜を必死に追いかけた。
そしてたどり着いたのは魔王城から遥か北にある町。
「ここに来たよなあいつ」
そして真ん中にばかでかい塔があるのに気が付いた。
「あの最上階怪しいな【千里眼】!」
千里眼で最上階を見ると、吊るされたアルビンスと白い天使の羽が生えた女の子が立っていた
その女の子からは圧倒的なオーラを感じ少々後ずさりしてしまうが
「待ってろ今行く【テレポート】!」
そして俺はデカイ塔最上階へと向かうのだった。