星くずの空
『僕らは今日の自分に負けないように明日を探し続けた』
なんてね。
ブランコを揺らしながらつぶやいてみた
陽ちゃんとサシで飲んだ後、夜の公園のブランコでゆらゆら揺れていた。
陽ちゃんたら、呑まないのにテンションばかりは上がるんだから…
今日も講義みたいな難しい話をずっとしていた。
頭がゴチャゴチャしちゃったのは、僕が酔っているせいかなぁ。
眠くなっちゃった。
「お待たせ。少しは目が覚めたかな。
水と緑茶、どっちがいい」
優しくて勤勉な彼から「ありがと」と水を受け取る。
陽ちゃんも隣のブランコに腰掛けて夜空を見上げる。何かカタカナの星の名を呼んだけれど…やっぱわかんないよ、笑
「今夜は星がよく見えるね」
と僕も眺め、目を細める。
「この夜を越えて、どこへ向かおうかな」
またつぶやくと、「まだ酔ってるな」と陽ちゃんが笑う。違うよう、酔ってなんかいないんだから。
「そうだね…それなら星空がもっと綺麗なところへ行こう。」
笑って答えた彼の声があまりにも優しく僕の心に響くものだから、僕は都会の夜空に夢を見た。
ゆっくりと揺れながら億万の星屑の世界に吸い込まれて行く。すごく心地のいい世界。
ほら陽ちゃん、あなたも来なよ
この星屑の世界に。ねえとても綺麗だよ
難しい雑学は後にしてさ、
遠くから歌が聴こえた。
この歌はきっと世界のどこかで誰かを支える子守唄。
ぽんぽん、と肩を叩かれて瞳をひらく。
『夢』が一瞬のことだったのだと気づいてちょっと恥ずかしい。
「大丈夫?」と覗き込む陽ちゃんの目に心配の色が浮かぶ。
大丈夫。
今、明日の詩を見つけたから。




