You'll Be Mine
「5人のハーモニーには圧倒されてしまいました!」
共演者によく言われることなんだけど、僕はそんなことないよ。
少なくとも結成当初の僕はいつも場違いだってビクビクしていた。
あの4人と並ぶとなんだか僕もそれらしく見えるから胸を張って気持ち良く歌えるんだ。
正直、大学に入るまでの僕は「1番歌が上手いんだ」なんて調子に乗ってた。だけど、サークルに入って長ーく伸びてた僕の鼻は気持ちがいい程ポッキリと折られた。
リーダーを始め、みんな僕より歌が上手かったんだ。
でもリーダーはそんな僕をスカウトしてくれた。
だからさ、当時は、
リーダーや黒ぽんが本当に求めている人材はもっと作詩のレベルも歌唱力も高いものなんじゃないかな?…なんて思いつめちゃったりもして…笑
何度、練習を重ねても、褒めてもらえても。例え、自分のことを認めてもらえても…
どうしても不安になっちゃうんだよね
僕はこのグループに貢献できてる?
って
そして僕はそのことを決して口には出せず、自分でさえその思いに気づいていないフリをしていた。
本当のことだって認めるのが怖かったから。
最初はそこまで本気で歌を職業にすることなんて考えちゃいなかったのに…
どうして、僕は
『彼らの中で歌うことを課す』
道を選んでしまったんだろう
一緒にいるだけなら、
すごく楽しいのに…って
本気にしてなかったのに、本気にした途端に僕の心が音を上げる。
末っ子だし…上手に笑顔作ることができるから誤魔化しちゃうけど…
全てに笑顔でいられる程、余裕ないよ…なんて悩んじゃって、笑
だけども面白いことに
メンバーが、僕の詩の歌声のファンになってくれた。
陶酔型の僕の歌い方
「いいなー!これこそ安岡だ!」
って、言葉に乗せて僕の居場所を教えてくれた。
それに支えられて僕はみんなに囲まれて気持ちよく歌えている。
今は純粋に
みんなと心を揃えて伝える
『僕らの求愛』が聴いてくれる方の心の奥に気持ちがいい程優しく届くように、
ということだけを考えていれば安心していられる。
自己満足だけどね、
大学時代、彼らの隣にいることを
決断してしまったんだ。
そこから『僕らの物語』は始まった
だから今の僕はただ、
定位置になった『僕の場所』に僕らしく居続ける。
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