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最弱にて最強の  作者: 凪
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三十三幕目 井の中の鮒・湯の中の蛙

 日本の東北に伝わる武芸をモデルにした、剣術がでますが、フィクションです。

 名前のみ参考にしましたが、業は違います。フィクションです。


 *性描写があります。注意して下さい。

 早彩ちゃんが迷霧ちゃん指導の元、自分の体の前を洗い始めた。

 うわ〜緊張する。早彩ちゃんが幼い顔に汗を浮かばせて、自分の胸元を一生懸命流してくれている。スケスケの湯文字が目の栄養だ。


 真風の指導の元、椿とみりあが背中を洗う。極楽極楽。


 ひめの、琥珀、炎は自分達の体を洗っている。ひめのが入ってこないのは珍しいな。自分の事になると、ひめのが迷霧ちゃんと張り合って、積極的なのに。

 

 自分を洗い終わると、彼女ら五人が自分の体を洗い始める。

 あらま〜。ひめのと琥珀、炎が湯船の所で手拭いで、体を隠しながら立って自分を待っていた。ひめのはこれを狙ってたな。琥珀の入れ知恵か。

 昨夜は、皆が体を洗っている間は、琥珀と炎の独占状態だったからな。


「凪様、滑りると危のうございます。御手をどうぞ」 

 ひめのが自分の手を握りしめ、湯船にエスコート。昨夜は炎がした、エスコートをひめのがする。

 ひめの 要領が結構良い子。


 湯船に体を沈めると、迷霧ちゃんが怖い目でこっちを見てる。首輪が無反応だから、嫉妬かな。でも、目付きが怖いよー。迷霧ちゃん。

 

「凪様、御側に居させていだきます」

 ひめのが自分の右胸に顔をうずめる。

「御三方も増えたので、案じておりました。菜山の方々となら、凪様をもり立てられましょう」  

 ひめのが話すがね。

「迷霧ともな」

「迷霧さんとは、凪様の取り合いだけで、凪様をもり立てます」 

「ならば、良いさ」

 

「凪様、日本は戦が無いと聞きおよびますが、凪様は武芸を修めておられますね」

 琥珀が自分に尋ねる。

「侍の伊庭いば 八郎はちろうに憧れて武芸を始めた。幕府が倒れた戦で幕府についた侍さ。

日本は新しい異国からの格闘技、日本の格闘技や武道に人が行き、多くの流技が絶流ぜつりゅう(絶えた流派)になった。続いている御流技も後継者が少なく、悩んでいる」

「かくとうとぶどうは何ぞです」

「ああ、格闘技は闘う技、細かい決まりがあり、点数を競う」

「殺さない武芸ですか、御前試合みたいですが」

「殿様でなく客の前で試合するから、御前かもな」

「はぁ」

「武道は武芸と武と道と書き、武道。業だけでなく、心の修業を道に例える流技かな。昨日話した薙刀も武道だ。決まりがあり点数を競う」

「道にですか」

 三人とも?


「才で見たが、ひめのが学んだ流技はいえどもが付くな」

「井の中の大海を知らずのことわざがあります。井鮒せいふとも。

森から出ない森人が工夫し、しかも田舎の藩で工夫されし田舎剣術。森の中、田舎の藩、井の中のいえども他流に遅れとらずと工夫されました

せん(カウンター攻撃)と他流の技に対しての返し技が多き流派です。魔獣の為のせんせん(先制攻撃)の業も多少ですが御座います。

創始者は、傑士・光 小太郎様の孫、光 義太郎ぎたろう様でございます。森人は殿方でも力があまりないです。力がなくとも使え、森人は魔道と弓だけではないと工夫され。名付けは井の中の鮒といえどもの意で名付けられました。

雖は読まず、井戸の井とふなで、雖井鮒せいふ流剣術と名付けられました。井の中のは、地方では鮒を金魚のきんとも言われます」

「金魚は鮒を掛け合わせて生まれた。池に放し、代を重ねると鮒に戻るらしい。金魚も豊家が伝えたのか」

 自分がウンチクを披露。

「豊様が伝えました。金魚が鮒が元なのも、鮒に戻るのも存じませんでした」

 ひめののコメントに琥珀と炎が同意する。

「ひめのさんは雖井鮒流なのですか」

 炎は少し驚いた口調だ。

「唐五の雖井鮒せいふ流でございますか、唐五の姫様ですから、雖井鮒流は森護家の血筋か、許された森人のみが学べる御流技。森人のみの御留流おとめりゅう(藩以外流出禁止の流派)でございます。凪様」

 炎、解説ありがとう。


「日乃にも似た諺が有るのか、日本ではかえるで、井の中のかわず大海を知らず。井蛙せいあとも。日本にも似た名の流技がある、鳥取藩で工夫され、雖どもを読まず、雖井蛙せいあ流平法へいほうがある。他流に喧嘩を仕掛けてる名だな。御留流ではないが。他の流技に対しての返し業しかない」

「返し業しかない!」

 琥珀、興奮しないで。

「日本にも似た格言に、似た名の御流技があるのですね」

 ひめのは思案中。

「日本には魔獣はいないからな。人にだけで間に合う。雖井蛙流学べば他流用なしと言われた。日本の東北にある御流技。自分もあると知ってる程度だ」



「凪様、我らも入れて下さいませ」

 迷霧ちゃんが先陣をきって湯船に入ると、透かさず自分の左側に陣取る、速いな。

「何を話されてました」

 真風が空白の時間を聴いてきた。

「後程、話します」

 炎、ナイスフォロー。湯にのぼせると不味いからね。

「御兄様、ひめの御姉様、迷霧御姉様にとぎを申し付けられたと聴き及びます。早彩にも伽を申し付け下さい」

 早彩ちゃん何を言い出すの。自分を逮捕されるつもりかい!その前に人身売買てアウトです。二つとも日本じゃないからセーフ。異世界で良かった。

「旦那様、我ら二人にも夜伽をさせて頂きとう存じます」

 鬼姫とブロンド娘もかい。三人が自分に懇願するが、う~ん。

「ひめのと迷霧は、伽の相手をしたいと申しでた。命じてない」

「旦那様、やはりそうでございますか。では、申し出ます。三人が伽をさせて頂きます!」

 鬼姫様怖い〜よ。襲わないで〜。

「椿さん、凪様でも生娘三人は困るかと」

 ひめのありがとう。

「御兄様、一人ならば伽をさして頂けるのでございますか」

 三人に詰め寄られる。左右のひめのと迷霧ちゃんが怯え始めた。

 これじゃ、井の中の蛙?鮒?だ。知らずでなく、井戸・湯船から逃げれないから、湯の中の蛙だな。

「いい加減になさいませ。凪様がお困りでございます」

 真風ありがとう。

 

「今晩の伽は、早彩にする」

「御兄様、ありがとうございます」

 十二歳か、ガイドライン大丈夫かな。R十五だけど。

「皆は、そのうちにな」

「お待ちしてます」

 あらま、炎と琥珀に真風もかい。体持つかな。八人全員は体力が厳しすぎるよ~。

 椿とみりあは不満そうだ。


 あらま。迷霧ちゃんが早彩ちゃんに自分の横を譲った。

 早彩ちゃんが自分の左胸に顔をうずめる。

「御兄様、すべてを捧げまする」

 あーん。どうしよう。責任重大だ!


 雖井蛙流は東北に伝わる御流技です。分派には雖がつかない御流技もあります。

 先の先・後の先は作中で。


 幕末の侍。隻腕のター●ネーター 伊庭 八郎も作中で。死にざまに憧れて武芸を始め、武芸オタクの元の一人です。どんな小学四年生だったんだろう。我ながら呆れる。

 伊庭八郎に憧れているのに雖井蛙とは!!

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