二十六幕目 愛くるしい黒熊
すいません。名で手こずりました。
ネーム辞典で聖獣の名を決めたのですが、本屋で他のネーム辞典を立ち読みしたら、単語が違い、もう一冊立ち読みしたらまた違う単語で、調べていたら時間がたっていました。
参考文献は便利ですが、怖いです。
金色のフィルターが熔けると、幾つもの名らしき文字がハッキリと現れた。
聖獣 めらん えりゅとろん れうこん きゅあのえいです
「旦那様、幾つか思いだせました。まだ、ぼんやりとしてる事も多いですが」
「そうか、ではみりあ。めらんと言って」
「はい。めらん」
みりあが言い終えると、部屋の隅に陽炎の様に、揺らぐ何かがが現れた。
少しづつ形が整い、黒い巨大な熊の形になった。しっかりした体格だ。
戒めの言葉が判れば、因果を解くのは、こんなに簡単じゃなくて、平易なのか。戒めの言葉は、普通は判らないからな。
「ひっ。なんと大きいな黒熊!」
真風が、驚きの声をあげる。確かに、3メートルは有る。
『タクスィ様。ようやくお話しできました。メランです』
黒熊のメランが喋った。
「我も会いたっかた」
みりあが黒熊の首にすがり付く。
「頭に声が、精霊と話しているみたい」
ひめのが驚く。
「我には何も聞こえないです」
琥珀が疑問を口にした。
「聴こえてるのは、手を挙げて」
自分とひめのに主人のみりあ、早彩ちゃんが手を挙げた。
聖獣の声が聴こえるのは、自分とひめのと主人のみりあ、何故か早彩ちゃんの四人だけだ。
「姿は見えます」
迷霧ちゃん、報告ありがとう。姿は全員見えるみたいだ。
『我は、精霊に近いです。声が聴こえるのは、精霊の声が聴こえる方か、神々の血を引く方のみですが、タクスィ様が祝福を授ければ、声が聴こえるはずです』
タクスィ、みりあに祝福を貰えば良いのか。そういえば、早彩には日乃神烏変化の才が有ったな。神烏か。
「精霊達は、言葉が通じないと話していたが」
自分が質問する。
『封印が解けたので、タクスィ様の才学(学問)で話せる様に為りました』
「それは、上々」
ひめの、少し呆れてる感じ。
メランの声が聴こえ無い、五人はキョトンとしてる。
『少し焦った〜。どうしようか話し合ってた』
そうだね、火。皆、心配かけたね。
「メランは熊だね」
『はい。黒熊になります。タクスィ様の力が上がり、封印が解ければ姿も変わります』
自分の質問にメランが答えてくれた。聖獣はみりあに依存しているみたいだな。
「あの、熊は何でしょうか」
迷霧ちゃんが聴いてきた。
「メランだね。みりあの使い魔かな、聖獣と言う。熊になるから猛獣だね」
「熊なのは解りますが、こんなに愛くるしいのに、猛獣ですか」
迷霧ちゃん。君の感覚はどうなってるの。
メランが照れてた仕草をした。
「さて、どうしようか。このまま続けるかい」
『身体が大きい者もいますので、此所では止めましょう』
そうなんだ、最初がメランで良かった。
「なら、早彩にするか 」
メランの提案に自分が乗る。
次は早彩ちゃんだ。
「悪いな。話しは後だ。時が無いから、次は早彩だ」
『承知。タクスィ様、後程』
「はい。話したい事が沢山あります」
みりあの言葉を聴き終えると、メランの姿が陽炎の様に揺らめき、居なくなった。
「さて、早彩前に来なさい」
「はい、御兄様。宜しくお願い致します」
円の真ん中に早彩ちゃんと自分が、向かい合わせで座る。
早彩ちゃんの才を見る。
紅いフィルターが、掛かって見える。
始める前に、椿から聴いた話しだと、五つの封印のうち三つは、護符たどの衣服に付けられた物で、後は首筋と額に、紋様が描かれていたそうだ。
五つの封印は、解かれているので問題無い。
後は、凶だ。
早彩の諱らしき文字の上に、文字らしき異物が有り、読めない。その横の文字には、妖魔のと思われる名がある。
嚴尉
何と読むの?
次回は、早彩ちゃんの正しい文字がでます。
ヒントは、卍です。
今の時代、普通の方は知らないでしょね。




