十四幕目 大奴隷競り市 紅乃間 顔見世・下
短いです。切り所が此しかなかったので、謎の言葉は後書きで。
「はい。妹は十二歳です。十五歳にならねば、売れませんが、見せしめの連帯奴隷は別です。八歳から売れます。七歳までは免除され、寺か親戚に預かりとなり、罪は免除されます。妹は白乃間のさあやです」
「さあやね」
奴隷は、十五歳からなんだ。五人も奴隷を連れているのに、知らんかった。
「さあやと同じ年になる、十二歳の実の妹がいますが、公儀の命で引き取られた店が違うので」
「三人姉妹なの」
「いえ。四人兄弟です。その下に弟が居ますが、七歳なので親戚に預かりとなりました。妹と弟には因果はありません」
「因果持ちの人数か。だから、因果二人姉妹か」
「多分そうだと思います。そして、友は青乃間のみりあと申します」
「みりあだね」
今風の名前だな。
「はい。宜しくお願いします」
「お金が余り無いから、解らないけど、二人に会ってから決めるよ」
「解りました。因果が解ければ、二人共旦那さんの御役に立つと思います。とても御役に立つはずです」
楓は、含み笑いをした。
えっ。何だろ。
「後、藩が取り潰しになった理由が知りたい。嫌なら話さなくてもいいけど。世の動きに疎いから」
自分が聴く。異世界人だから、疎いんだけど。
「事情を知って貰う方が、決めやすいと思います。御公儀は藩の金山と塩の精製の技法。そして、連弩の製法の技法。小角鬼族が護る、禁断の封印されし武具、血塗れた棒と黒き弓。小角鬼族が持つ秘術を手に入れようと、言いがかりの罪では家を取り潰しました。戦を決めた父は暗殺され秘術は、父と共に冥土に消え。金山は堀つくし塩と連弩の技法を持つ職人達は、父を慕い後追い切腹して二つとも技法は絶え。禁断の武具は封印が解けませんでした。全てはがべいとなりました」
がべい?何。
しかし、連弩か。あの連弩かな、実戦で使えるのかな。まさか、伝説の諸葛連弩じゃないよね。
それに、塩の精製の技法が絶えたら、塩はどうしてるのかな。
「公儀の追求は無いかな」
公儀とは、揉めたくないからね、楓に聴く。
「大丈夫かと存じます。これでは、潰した意味が無いと憤慨してましたから。ざまあみろです」
可愛い笑顔だな。内容は怖いけど。姫様から奴隷にされたら、そりゃ不満はあるよね。
「競りは時の運。縁あればお会いしましょう」
自分は軽く会釈をする。楓も会釈をしてから、決意した表情で話す。
「旦那さんに全てを捧げる覚悟で、お待ちしています」
「ずいぶん、話こまれてましたね」
中松さん。眉毛上がってます。
「可愛だろと言ったら、おだててくれたから」
中松さんの眉毛が更に上がった。
「迷霧お帰り」
自分の声で三人が驚く。気が付いてなかったみたい。
迷霧 空気になれる子。
小声で琥珀と迷霧ちゃんに塩の現状と戚揚の読み方と意味。そして、がべいとむだいの意味と文字を聞く。
塩は菜山とは別の精製技術の有る藩が一つと、後は岩塩だ。大量に採れる所が何ヵ所か有るが、全部公儀が抑えたそうだ。
塩を独占するつもりか、公儀はえげつない。
そして、戚揚はせきようと読み、意味は戚は斧で、揚は鉞。
武器の全般意味も有るらしい。
むだいは、無代と書き意味は、タダ・無料。あらま!
がべいは、がへい・がぺいとも読む。画餅と書き意味は、画(絵)に描いた餅。あらま!!
三つ共、知らんかった。
日本でも同じ意味かな。
さて、まずは青乃間のみりあさんに会いに行きますか。
三つ共、日本でも同じ意味です。
画餅は役に立たない例えです。
戚揚は古代中国からの、言葉です。
(せきてつ)と読む文献も有ります。少数派ですが。
弩はお買い物編で、連弩・諸葛連弩はかなり後で出します、当然内緒です。




