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召喚勇者受難記

召喚勇者受難記

作者:広野狼
本の一瞬。
瞬き一つの違和感とともに、呼ばれてやってきたのは見ず知らずの世界。
やってきてみれば、これ呼ばわりされるは、たいした説明もされないまま着の身着のまま追い出されそうになるわと散々な目に。
けれども、従うしかない世知辛い現実。
魔王と戦って勝たなければ、帰還方法を教えないというのだ。
致し方なく、その言葉を信じるものの、まずは情報収集。
この世界には、勇者ギルドというものが存在し、そこに頼めば勇者が来てくれるというのだ。
けれども、それをしなかったのは、とにもかくにも長老の金にがめつい性格のせいだった。
とりあえず、そんな長老を脅してすかして、ふんだくり、目指すは、勇者ギルドとの契約。その金を貯めるために結局魔物退治に出る羽目になるという本末転倒っぷりに、頭を悩めつつも、那薙 蛍は、今日も今日とて、魔物退治と巫女さんいなしに精を出す日々を過ごすのであった。
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