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即興短編

うわさのおクスリ

 生きてるのがとても辛くなる時がある。


 前にはたまにあるだけだったのが、最近はしょっちゅうそんな夜が来る。


 眠れない夜に外をうろつき回りながら、スマホでどうにかこの現実から逃れられないかと、ネットを検索していてそれを見つけた。



『甘いおクスリ』

『気持ちよくなれる』

『嫌なことぜんぶ忘れられる』


 この苦しみから逃れるおクスリがたったの二万円だと知った。




 でもただの噂だ。

 とてもいいおクスリだとみんなは言っているが、自分で試してみないと本当かどうかはわからない。


 私は二万円をカードで支払い、そのおクスリを買ってみることにした。





 届いたのは不思議な緑色をした葉っぱだった。

 これをああして、こうして、こんなふうにすれば、おクスリになるのだという。

 私は早速、それをそうして、こうして、そんなふうにした。すると不思議な物体が私の目の前に現れた。


 これはなんだろう。


 私はそれをお水でお口に流し込んだ。



 ああ……気持ちいい。


 気持ちいいよ。


 すべての苦しみから解放された私は、強く感じていた。これは人生に必要なものだと。




 どっかのバカが、ネットでみんなに呼びかけているのを見かけた。


『おクスリなんて、人生に必要ない』

『おクスリやめますか? それとも人間やめますか?』


 バカにはわからないのだと思った。

 うわさになっているものを叩きたがるバカはどこの世界にもいるものだ。




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― 新着の感想 ―
それをそうして、こうして、そんなふうにした > 何をどうした、というよりまるで何らかのスキルを使ってアイテム作成したようなイメージが…………。 葉っぱだけからつくったのに、フラスコ入りで完成したかのよ…
たったの「二万円」!?小遣いなくなるーぅ 毎回ログインしなくても感想書けるなら、あと短編なら会いに行けるよ 七宝にばっかコメント来てんのうらやましいんだろ知ってるぞー
[一言] あ~~。(汗) 多分昔の自分なら手を出してた。
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