ミズリアの少女
ミズリア王国は、水の国とも言われ水産業で栄えた大国のひとつである。
大きな漁港や輸出入、観光産業などでも大きな利益を得ているため、非常に豊かな国である。
ミズリア王国の第一王女、アクシア様は、奔放な性格で目を盗んでは町に赴き探索をするのが趣味だった。
水の魔法の使い手で王国随一という噂だった。
「師匠、これからどうしたらいいのでしょうか?」
「このままでは、全く勝てる気がしません」
「今は、修行で力を蓄えて魔族の襲撃に備えるしかないわ」
「師匠、恐らく私たちは悪魔の手下に狙われています、一ヶ所に留まらず移動し続けた方が得策かと思います」
「あらあら、同感です」
「そういえばクラリッサ、悪魔がいるってことは天使もいるのかな?」
「話には聞いたことありますが、私は見たことも会ったこともありません」
「そっか、天使がいたら味方になってくれないかなと思って···」
「それは難しいかと、天使は気位が高く人間やエルフなどとは格が違うと考えているため、相手にもされないと思いますよ、聞いた話ですが···」
「そうなんだ···」
「二人にお願いしたいことがあるんだけど、かわいい動物でこれくらいの柔らかい人形を作ってもらえないかな?」
「いいけど、何で人形?」
「ちょっと試したいことがあるんだけど、それに必要なんだ」
「分かったわ、時間がある時にやっておくわね」
「よろしくお願いします」
ここから、南へ下っていくとミズリア王国があるそうだ。そこに水の神殿がある。このパーティーは、水属性と炎属性が特に弱いため、その強化のため先に水の神殿へ行くこととなった。
「クラリッサ、移動はどうする?」
「俺の絨毯に一緒に乗るか?」
「あ、ありがとう。でも私たちダークエルフは、飛べるのですよ」
「ええ、そうだったんだ!」
「でも、疲れたらお願いできますか?ハーベル」
「もちろん、いつでも言って!」
「それにしても、水耐性もないし結構きびしそうだね」
「あらあら、私たちなら大丈夫だと思うけどね」
水の神殿付近に着くと近くの町で情報を集めることにした。
腹ごしらえに立ち寄った町は、活気がなく寂れた様子だった。
「食べるものとかあるのかな?」
「あらあら、寂しいとこね」
「すいません、近くに食べるところなどありますか?」
「あんたら何しにきたんじゃ、こんなところに来たところでなんもありゃせんぞ」
「おかしいわね、ミズリア王国は、水産で栄えた豊かな国だって聞いたことがあるけど?」
「これは、ダメですかね···」
諦めかけて歩いていると、海辺に女性が腰かけていた。
「すいません!」
びっくりしたらしく海へ潜ってしまった。
「今のって人魚ですか?」
「そうみたいですね!」
「人魚も居るんですね、ちょっと驚きました」
「じゃあ、そこの岬の上に家を設置しますか」
早速、家を設置すると師匠とクラリッサで食事の準備を始めた。
次回 【人魚の願い】




