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隣の席の女子がグイグイきています  作者: 黒い糖
第一章 春は出会いの季節というらしい
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3.帰り道

 今、僕は何故か西野さんと一緒に帰っている。そうあれはついさっきの事、木下と帰ろうと思ったら他の人と帰っていた、仕方なく一人で帰ろうと思ったら校門で待ち伏せしていた西野さんに捕まったと言うことだ。

 

 今雑談しながら帰っている。


「へーヒナ君妹がいるんだー。じゃあ一緒にどこかにいったりするの?」


 隣で歩きながら西野さんがニヤニヤしながら聞いてくる


「よくね、一緒に出歩くと姉妹って言われるけど。」

 

 妹と買い物に行くと必ず聞かれることだ、妹はその状況をいつも楽しんでいるが。


「だってそんな可愛いんだもん、仕方ないよ。」


 またもやニヤニヤしながら西野さんは言った、僕は嫌なんだけどなぁ。


「ふふふ、あ!そうだ今度どっかにショッピングとか行こうよ、そのために連絡先交換しよ!」


「いいよ、……偏見かもしれないんだけどいいかな?


「ん?ナニナニ?」


 僕は木下から聞いた事を西野さんに話すことにした、木下が言うには「西野さんは何かしらの意図が、あって俺たちを惚れさせてるんだ!!じゃ無いとあんなに告られない!!」とのこと。そんなことはないと思うけどなぁ。さて真相はどうだろう?


「今日見てて思ったんだけど、西野さんは何か企んでる?」


 僕がそう言うと西野さんは笑いながら答えた。


「ふふふ、気づいてしまったか……てあほかい、何も企んでないよー、っていうか何企んでいると思ったの。」


「それは、男子をみんな惚れさせるとか?」


「それやって何になるの!うーんでも知らないうちに惚れられるってことは多いよ。でも何も企んでないからね?」


 ナチュラルに接されて木下も好きになったわけだ。玉砕したらしいけど


「わかった、そう認識するね。そういえば連絡先だっけ?はいどうぞ。」


 携帯のトークアプリのコードをかざす、ウチの学校の男子は大体の人が僕より背が高いが、西野さんと僕の身長はそんなに変わらないので背伸びをしたりしなくてよかった。


「これはこれはご丁寧に、はい!交換できたよー。思ったけど、そういうヒナ君は告られたことあるの?」


「あるよ、勘違いした男子にされたこともあったけど。」


 その話は本当の事、あれは小学校のときだったなー。転校してきた人からだったなあ、あの時はあせりましたな。それを聞くと西野さんはやっぱりっていう顔だった。


「だって仕方ないよ、ヒナ君冗談抜きで可愛いから、今度可愛い服着させたいなー。」


「それ妹にも言われた。てかやめてね?」


「ふふん、どうしようかな。」


 西野さんは笑って誤魔化した。わー女子ってすごいなー。


「じゃあショッピングは今度の日曜日ね!」

 

 などと話しながら歩いていると西野さんは「あ!」と声を出して指差した。何事だろう?と思いながら指差された方を見るとそこには真っ黒な毛並みの猫がいた。


「ねこねこ〜。」


 そう言いながら近づき、猫を撫でようとする西野さん。一方の猫は特に警戒することもなくされるようにされている。


「かわいいね〜猫は。」


「たしかに。」

 

 僕も猫を撫でようとするが、何を間違ったか西野さんの頭を撫でていた。


「!!なにおう!」


「あ、ごめん背が低かったから。」


「なんか恥ずかしいんだけど。」


 西野さんは顔を赤らめて僕の手から逃れた、そしてめっちゃくちゃ焦った感じで走り去っていく。


「まっ、またあした!!おぼえてろー!」


 さて帰るか、そう心に決めて家に帰った。



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