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隣の席の女子がグイグイきています  作者: 黒い糖
第一章 春は出会いの季節というらしい
11/22

11.ショッピング 其のニ

つかれます

 時間はどんどん進んでいき、9時になった。今、僕は大きなショッピングモールに来ていた。



 本当はもう少しゆっくり来たかったのだが、芽衣に待たせるかもしれないから一時間前行動をするべしと言われてしまった。兄をなんだと思っているのやら。



 周りを見渡すと、開店したばかりなのに親子やら男女のグループやらでいっぱいだった。


 僕を見た子供は指をさして、「ママー、あのひとかわいいよー」などと言っている。手を振ってくるので振り返したら、喜んでいた。



 なんか、恥ずかしいなぁ、周りの人はなぜか和んでいる。すると、不意をつくように横から声がかかった。



「あ、ヒナくんみっけ!おはよー」



 声の主は結奈さんだった。ニヤニヤしながらこちらを見つめている。それよりも



「お、おはよう。なんか来るの早くない?」



「そういうヒナくんだって早いじゃん。私は時間通りに来たヒナくんを脅かそうと思ったのになぁー。」



 などと、言っている。よかった早く来て。グッジョブ!芽衣!



「さっきのヒナくん可愛かったなあ、小さい子供にで振り返して、周りの人も見てたねぇ〜」



 ハイ、それはもう十分存じております。しかし、結奈さんが来たことによって視線が増えた気がする。

 多分、女子同士だと思ってるのかなあ。



 僕が心配していることに気づかないようで、結奈さんは考えている。



「さて、2人とも早く来ちゃったし、行こヒナくん。」



 どこに行くか決めたみたいで、僕に言葉をかけてくる結奈さん。太陽にあてられて、とてもきれいに見えた。



「は、はい。」



 少しばかり見惚れてしまったので、ハキハキといえなかった。気にせずに結奈さんは進んでいる。



 結奈さんが最初に連れていったところは洋服屋だった。しかも女性用の場所。


 入ることを少しばかりためらっていると、結奈さんが近づいてきた。何か嫌な予感がする。


 すると結奈さんは、僕の背中を押して入らせようとしてきた。



「あのー、ここに入るのはどうかと。僕男だし。」



 結奈さんは押しながら笑みを浮かべている。



「大丈夫、大丈夫。ヒナくん可愛いからバレないよ!」



 そういう問題ではないのだが、抵抗も虚しく。連れて行かれてしまった。



 店内は、店員さんもお客さんも女性しかいなくてとても困っていた。結奈さんは「これかわいいー」と言いながら服を見ている。


 

 結奈さんを見ていたせいか目があった。2つの服を持ってこちらに駆け寄ってくる。



「ねえねえ、ヒナくん。これどっちが似合うかな?試着してみるから感想聞きたいんだけど。いいかな?」



 上目遣いでこちらに尋ねる結奈さん。近いよ近い、もうちょっと離れてくれないかなぁ。緊張しちゃうから。



「いいよ、でも僕が選んでいいの?」



 素朴な僕の質問に結奈さんはにっこり笑顔で笑った。



「もちろん、そのために聞いたんだよ?」



 結奈さんは試着室に入って答えた。おお、行動が早い。


 

 結奈さんが選んだ服は、一つはワンピースで、もう一つはボーイッシュな感じのTシャツと短パン。どちらも結奈さんの茶髪とマッチしていてよく似合っていた。

 どちらかというとそうだなぁ


「うーん、僕はTシャツ短パンかな。どちらも似合ってるよ結奈さん」



「そ、そうかなぁ。ありがとー。じゃあこれ買うね」



 あ、買うんだ。うん、まあ似合ってるし学校と違う雰囲気で良き。



「ヒナくん、決めてくれてありがとうね。あ、今度はあそこ行ってみようよ!」



 結奈さんはとても満足したそうだった。それはよかったよかった。

 あ、そういやなんか芽衣に頼まれてたな、買って帰らなくちゃ。この後はあっちこっち見て回った。

 

 

 帰り際、結奈さんに声をかけられた。


「ヒナくん、また来ようね。今度は映画とか見に。じゃあまた明日ね!」


 手を振って帰っていく結奈さん。その顔には笑顔が浮かんでいた。






 





 


読んでくれてありがとうございます。

コメントとかよろしくお願いします


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