表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ハクセキレイの知恵

作者: フィ

「私の名前はハクセキレイよろしくね」


「私はすずめの鈴子っていうのよろしくね」


「ピピピ」


「ハクセキレイちゃんどうしたの?」


「ピピピピ」


「尾羽をばたつかせて何か話そうとしているみたいだけど何か分からないよ、もしかして話せる時間が決まっているの?」


「ピ」


「尾羽のばたつきが止まった、つまりそういう事なんだねよし私と一緒にもっと話せる時間を増やせるように解決策を探しに行こう」


「ピピピ」


尾羽が上下に揺れている


「その前にご飯食べに行こうね、うーんそうだねあの川にはエサがたくさんありそうだね」


「そうだね、行きましょう」


2羽がバタバタ羽ばたいて川の辺についた


「なんかあんまりエサがないね」


「ピピ」


「ハクセキレイちゃん足早いね、しかもどんどん岩の間からエサを探し当てて食べてる」


「私あんまり空を飛ぶのは得意じゃないんだけど足だけは速いんだ」


「よし私もがんばろう!」


「ピピピ、ピピピ」


「ハクセキレイちゃんあっちに飛んだりこっちに飛んだりすごい動いてるね、よし私も!」


鈴子はぴょんぴょん飛んだ


「鈴子ちゃんは羽ばたかないけどぴょんぴょん跳ねて速いんだね」


「うん、私ハクセキレイちゃんみたいに足早く動かないけどジャンプには自信あるんだ」


鈴子ちゃんはぴょんぴょん跳ねてどんどんエサを食べている


「お腹いっぱいになったね」


「ピピピ」


ハクセキレイちゃんは尾羽をバタつかせている


「あ、もう夜だよ今日はもう寝よう」


「そうだね、おやすみ」


朝目がさめるととてもいい天気だった


「ハクセキレイちゃんよく眠れた?」


「ピ」


ハクセキレイちゃんは羽を伸ばしてストレッチをしている


「ハクセキレイちゃん朝ごはん食べに行かない?」


「行きたい」


「私いい畑知ってるんだ人間が最近畑を耕してたからきっと虫いっぱいいるよ」


「ピピピ」


ハクセキレイちゃんはその場で小さく飛んだ


「よしいこう!」


2羽は羽をバタつかせて畑に向かった


「ここだよ、結構虫いそうでしょ」


「うん確かにたくさん虫いそう」


「早速食べよう!」


「ピピ」


2羽はいつも通りエサを探し始めた、鈴子はぴょんぴょん跳ねながらハクセキレイちゃんはすごい速足でエサを探した。


「ハクセキレイちゃん逃げて!人間が来た!」


「ピ」


農家の人がまた戻ってきたのである鈴子はすぐに20メートルほど離れた、しかしハクセキレイちゃんは全く逃げない


「ハクセキレイちゃん気づいてないのもう近いよ!」


でもハクセキレイちゃんは逃げない、そしてハクセキレイちゃんと人間の距離が2メートルくらいまでになった


「ハクセキレイちゃん気づいて!」


その時人間はハクセキレイちゃんに気にも留めず畑作業を始めた、ハクセキレイちゃんも落ち着いてエサを食べている


「あれ、私もしかして怖がりすぎているだけ?ちょっと行ってみよう」


鈴子はハクセキレイちゃんの所に向かった


「ハクセキレイちゃんなんでそんなに人間の事怖くないの?」


「私人間の事信頼してるの、私が食べるエサって田んぼや畑にとってよくない虫みたいなの、だから人間さんも私たちの事嫌いじゃないみたい」


「そうなんだ、私もあんまり怖がることないのかも同じようなエサ食べてるし」


「ピピ」


2羽はまたエサを食べ始めた


「おいしかったね」


「うん、おいしかった」


「ご飯も食べたことだし、ハクセキレイちゃんがもっと話せるように答えを見つけにいこう」


「ピピピ」


「うーん、探しに行くと言ってもどこにいこうかな」


「人は頭がいいから人がたくさん集まる所に行けば答えがあるかも」


「私あんまり人多い所好きじゃないんだよね、やっぱり怖いもん」


「そうだね、じゃあ図書館はどう?あそこは程よく人がいるよ」


「うん!図書館ならいってみたい、行こう!」


「ピ」


2羽は図書館の駐車場についた、するとハクセキレイちゃんが今まで見たことがないくらい速く走っている


「ハクセキレイちゃんすごい、そんなに足早く動かせるんだね」


「ピピ」


「しかもハクセキレイちゃん駐車場の色と羽の色が被ってるからすごく見にくくなってる」


「私昔はよく水辺の付近にいたんだ、水辺の付近だと見渡しが良くて敵をすぐ見つけれるんだ」


そこに車がきた、ハクセキレイちゃんは車の進路に入っている、車がどんどんハクセキレイちゃんに近づいてくる


「ハクセキレイちゃんさすがに飛ばないとひかれちゃうよ!」


するとハクセキレイちゃん無言で速足で車を避けた


「ハクセキレイちゃん落ち着きすぎだよ」


「ピピ」


「ハクセキレイちゃんあそこのベンチに本開いたまま置きっぱなしになってるよ」


「本当だ、鈴子ちゃんちょっと見に行かない?」


「うーん、もしかしたら人間が戻ってくるかもしれないけどハクセキレイちゃんの為だから私がんばるよ」


「ありがとう」


2羽はその本の近くについてその本の中身をみた、その本は発声練習の本で中には人間が声を出すイラストが載っていた


「人間が声を出して、何か歌っているみたい」


「もしかしてこの通りにすれば何か起きるのかも、私ちょっとやってみる」


「ピピピ、ピーヨ、ピーヨ、ピヨピヨピピピヨピヨピピピ」


「ハクセキレイちゃんすごいそんな早口で鳴けるんだね」


「うん、私空飛ぶときもついつい鳴いてしまうくらいよく鳴くんだ」


「確かに普通空飛ぶときって疲れるから鳴かないイメージあるけどハクセキレイちゃんは違うもんね」


「うん、ただ地上で速足で走っている時は鳴かないんだけどね」


「ハクセキレイちゃんすごいよ、私なんて鳴きすぎたら疲れちゃうよ」


「鈴子ちゃんもすごいよ、エサの場所にも詳しいしぴょんぴょん跳ねると速いし」


「えへへ、そういえばハクセキレイちゃんなんかいっぱいはなせるようになったね」


「あ、本当だ、もしかしていっぱい鳴けばその分話せる時間も長くなるのかも」


「すごい事発見したね!」


「鈴子ちゃんのおかげだよありがとう」


「ううん、ハクセキレイちゃんも一緒に頑張ったからだよ」


「これから先どうする?」


「もう少し一緒に外を見てみない?」


「そうだね、楽しそうよし行こう!」


「ピピ!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 可愛い作品に癒されました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ