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リュニリンスの話  作者: 有里奈 綾
序章〜謎の異世界〜
1/3

始まり。

少し暗めの内容となっています。閲覧には気をつけてくださいませ。

…リュニリンス。そこは、リュニリンストという小国のみが存在し、繁栄している異世界である__________。

「ねぇねぇ!ルン!」

ルン…それは、ルンプレンティスという少女のあだ名だ。

「なぁに?ミーノ!」

ミーノ…ミーリノリンという少女のあだ名である。

「ルンってさ、仲良い子多いよね〜!」

ルンプレンティスは少し考えて、

「そうかな?ミーノ。」

と答えている。……どうなのだろう?少しばかり、興味が湧いてきた。

「うんうんっ!ルンって、悪戯っ子だけど頭いいし、運動は出来ないけど手先は器用だし…。ルンはすっごく人気だもの!」

ルンプレンティスは、はて?と言うように首を傾げた。

「そうかな?私、″普通″なんだけどな…。」

何故だか、″普通″がやたらと強調された気がするのは私の気のせいだろうか?

「も〜!″ここ″にいる限り″普通″じゃないってば!」

ミーリノリンがそう言ったことによって、私の疑問は解消された。…やはり、″普通″は強調されていたのか…それにしても、ミーリノリンの強調した、″ここ″…どのような意味なのだろうか?

「まぁね〜。だってさ…″ここ″って… 死後の世界に隣接してるじゃんか…。」

…驚愕の事実だ。死後の世界に隣接…だと…?ならば……私はここで、何ををせねばならぬ?再びここで死ぬか。それとも…現世へ戻るか________________。

「うんうんっ!あ。ところでルンはさ、なんでこの世界に来たの?」

それは、聞いてもいいのだろうか…?

「うーん…。私、謎なんだ〜。気がついたらここにいた感じ。覚えてるのは、車が目の前に迫って来たことだけかな…。なんで…?って思いながらね。」

ルンプレンティスにはもしや、未練でもあったのだろうか?

「そうなんだね〜。じゃあ、ルンはさ。未練が残ってるから、ここに来たんじゃないかな?」

ミーリノリンがそう言い放つ。私は、ハッと息を呑んだ。

「ここってさ……現世に心残りがある人と自殺した人が集まる世界だもん。」

…心残りこそないが……私は、自殺者だ…。ビルの屋上から飛び降りたのだ…。だから、ここに来たのか。

「だよね?そこの君。人のことずーっと見てるけどさ。あんたは何でここに来たの?」

私は、ごくりと息を呑んだ。…見抜かれていた、だと?

「私…私は、自殺者だ。名は……。」

名前…本名はダメだ。ならば……。

「名は、ルイディアン、という。」

そう言うと、ミーリノリンは眉間にしわを寄せて、

「へぇ〜…。ルイディアン、ねぇ…。それは、ペンネームか何かかしら?本名だとは思えないのだけれど。」

と言った。私は思わず、ギクッと肩を揺らしてしまった。何故かって?当てられたからだ。

「小説でも書いてたわけ?あんた。」

何故、知っているのだろうか…?‬

「あぁ、そうだ…。元々、携帯のメモ機能に打っていたんだが、ある程度形になったからとWebに載せたら……叩かれたんだ…。しかも、載せて直ぐに。こんなのありえない、とか…な。」‬

ミーリノリンは組んでいた腕を解いて頷いた。‬

「なるほどね。それが原因で自殺したわけか。で?どこで自殺したわけよ?」

私は一瞬黙り、答える。

「とあるビルの、屋上から飛び降りたんだ…。」

と。

読んでくださりありがとうございます。如何でしたでしょうか?

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