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殺し屋が異世界転生してみたら  作者: どれーく
6/12

構成


「フィール。エインを回復してやってくれ。傷とかは問題ないはずだから体力だけ戻してやってくれ。」

「え、体力だけですか?わ、わかりました。『キュア』」

フィールが回復魔法を唱えるとエインの体の周りがエメラルドグリーンに光りだしエインは目を覚ました。


「フィールの魔法はいつ見てもきれいだよなぁ。」

フィールの魔法は何度見ても飽きない。フィール自身もきれいなのだが魔法を唱えているフィールはさらに美しい。ティーンはちっちゃくてかわいいけどフィールは大人の女性って感じでとても美しい。


「うぅ...ゼス~。なにしたんだよぉ。こっちが優勢だと思ってたらいきなり動かなくなってしまいには眠るように力が抜けていったんだけど。」


「知りたいか?」

俺はニヤニヤしながら聞いた。

「知りたいに決まってんだろうが。早く教えろよ。」

「私も..知りたいです。」

「私も...」

なんでエインはそういう言い方しかできないかなぁ?まぁいいやまた今度お仕置きしてやろう。

「これは闇魔法の一種なんだ。」

これは最近考え付いた魔法で、(って言っても本とかがないから自分で考えるしかないんだけど。)闇の力を使って相手の体力を奪う魔法だ。奪うから俺が攻撃を受けてもほとんど効いてないようなもんなんだよな。


このことを教えると、

「で、でも、急にだったぞ。奪ってたら徐々にスピードが落ちていくんじゃないのか?」

おぉ、エインがいいことに気が付いた。

「そう。普通は徐々になくなっていくんだ。でも今回は急に無くなった。なぜだと思う?」

簡単に答えを出してはこいつらの成長が妨げられるからここは自慢したいのを我慢して考えてもらおう。


「ん~...ほかの魔法との組み合わせ。ですか?」

フィールは勘だけどって顔をしながら答えた。

「正解だ。これは組み合わせによるものだ。じゃあ闇魔法ともう一つ何を組み合わせているでしょう。」

「無属性魔法!!」

エインが元気よく答えた。

「残念。不正解。悪くない答えだけどな。エイン、どうしてそう思った?」

「えっと、無属性魔法ならいろんな種類があるからそういう魔法もあるのかなって。」

エインの割にはまともな答えで少し驚いた。ちょっと馬鹿にしすぎたかな?

「そうだな。もしかしたら無属性魔法にも同じような力があるかもしれない。だが今回は違う。」


「空間魔法。」

ティーンが静かに答えた。

「正解!よくわかったな。」

ティーンの頭をなでてほめてやる。

「えへへ。でもどうやったかまではわからない。ごめんなさい。」

「謝ることじゃないぞ。この魔法が使えない人に答えるのはほぼ不可能に近いからな。」

「ではどうやったのですか?」


「俺もこの前まで気づかなかったんだけどな。空間魔法って、言葉通り空間を捻じ曲げて別の空間を作り出したり、ここの訓練場みたいに広くしたりする以外にも時間に関する空間も捻じ曲げることができるんだよ。」

みんなの頭の上にはてなが見える。

「わかりやすく言うと時間を止めたり体力が減るのをゆっくりにして回復できるやつが来るまでの時間稼ぎをしたりできるのさ。」


「え、え...それって最強じゃないかよ。そんなん勝てるわけねえよ。」

「時間を止めるって、ゼスに何をされるかわからないってことじゃないですか。」

「それ、いい。」

ティーン。何がいいんだよ。

「まあまあ。もちろん欠点とかはあるぞ。例えば、時間を止めるのには結構な魔力が必要だし、時間も数秒間だけでなにかいたずらする時間なんてほぼない。体力が減るのを遅くするのだって魔力が必要だし、その魔法を解いたら一気に体力が減っていくしな。」

「なんだ。残念。」

ぼそっとティーンがつぶやく。

「ここを出たら可愛がってやるから我慢しろ。」

俺もエインやフィールに聞こえないようにティーンの耳元でささやく。

「今回のこの勝負では欠点同士を補ってるんだ。」

「どういうことですか?」

フィールが真剣な眼差しで見つめてくる。

「まず、闇魔法、アブソルプティっていう吸収する魔法を使うんだけど、体力がどんどん減ると相手に警戒されてしまうから空間魔法の普通は仲間に使うフェルトラーフィングっていう体力の減少速度を遅延する魔法を使う。こうすることによって相手から奪った魔力も使いつつ空間魔法を使うから俺はエインの猛アタックを受け流すのに専念するだけでいいんだ。で、エインの体力が底を尽きるタイミングを計ってフェルトラーフィングを解除するとさっきみたいなことが起こる...理解できたか?」



「なるほど。魔法の組み合わせでここまで応用が利くのですか。私も考えてみます。」

「すっげぇな。でもあたしは魔法が使えないから...」

エインが少し悲しそうにため息をついた。

「エイン。お前は今はこのままでいい。俺も何度か攻撃をくらったし、成長しているからな。ここを出たらいろんなことを研究して強くなればいい。だから今は身体的に強くなることに専念してくれ。」

「うん。わかった...がんばる。」



「さぁ。今日はここまで。俺は当主の世話があるから行ってくる。それと、作戦決行は今から一ヵ月後。それまでそれぞれ強くなって絶対こっから逃げ出そうぜ!」



「「「おおーーー!」」」





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