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殺し屋が異世界転生してみたら  作者: どれーく
4/12

特殊


「殺人罪で死刑とする!!」


やられた、、、まさか当主の兄が殺されるとは思ってなかった。これで俺の当主の警戒度が増してしまった。

今、殺人犯として死刑が決定した男は奴隷の一人だった。それがまた問題だ。賊の仕業ならそっち方面の護衛が強化されるだけなのだが今回は俺たち奴隷への対応が変わってくる。となると、隙が少なくなる可能性が高い。もしかしたらあいつらの護衛及び世話係も外されるかもしれない。


「ゼス。大丈夫、、だよね。」

フィールが不安そうに尋ねてくる。

「大丈夫。俺が何とかするから。フィールは安心して。お前を傷つけたりはしない。」

正直、俺も不安はある。でも、こいつらにそんな顔見せたら作戦どうこうの問題ではなくなってくるし、今はとりあえず修行に専念してもらわなければ。


「おいゼス!なんでフィールにだけ優しいんだよ!」

エインが不満そうに頬を膨らましている。

「そーだな。ティーン。おいで。」

俺はエインに言われた通りティーンの事も優しく撫でてやることにした。

「ゼス。。怖いよ。」

ティーンは抱きついて離れない。


「さぁ、あと少しだからな!それぞれ自分の課題をクリアするように!」



「おい!私には何も無いのかよ!」

エインが顔を赤らめながら怒っている。

「え?エイン。」

「はっ!な、なんでもない!何も言っていない!忘れろ~!」

エインはふと我に返って殴りかかってくる。


「そっか。エインも不安だったんだな。というよりかはこうやって撫でてほしかったのかな。」

俺はフィールやティーンと同様、エインの腰にも左腕を回し、右手で頭を撫でてやった。

「う、うるさい!ばか。」

こういう時のエインは非常にかわいい。ギャップ萌えってやつかな。


 ここ数日、三人の世話をしていて思ったことがある。それは異常に呑み込みが早いということ。昔の俺なら

三人がかりで来られたら簡単には勝てないと思う。まぁ勝てるんだけどね。

でももし、この三人がしっかり連携を取ったらさすがにきついかもしれない。俺ももっと修業しなきゃいけないな。



 事件の翌日から、訊問、いや洗脳が始まった。

奴隷に反逆の意思が見られる場合は女子どもに関わらず、公開処刑が行われた。俺は仮面をかぶるのが得意だから問題ないのだけれど、ほかの三人が気になる。特にエイン。あいつはすぐに顔に出る。計画がばれればこれから脱出出来たとしても生きていけなくなる。一人でもかければ終わりなのだ。

と、ずっと心配していたのだが、当主がバカなのか、この三人には訊問は行われなかった。さすがの美貌とたたえるべきかもしれない。あとでほめてやろう。


 だが、三人に何もしない代わりに俺にしわ寄せが来た。自分含めた四人分、しっかり痛めつけられた。さらにこの当主は魔法道具を持っていて、なんでも正直に話させる魔法を使ってきた。

ここで俺の神様からもらった能力の一つが発揮される。その能力とは魔法無効という名前だけ聞くとチート級の能力である。しかし名前ほどのチート能力はない。自分が理解、解析、分析できる精神魔法などにしか効果がない。もしかしたら他にも使い道があるかもしれないが今は特に思いつかない。

でだ、訊問が始まる前に精神魔法があると山を張って能力を開放していてよかった。部屋に入った瞬間体を触れられ、ガンっ、、と脳にダメージがくる感覚を味わった。これは初めてではない。昔にも体験したことがある。7歳になるころ同じように精神魔法をかけられた。そのおかげで今回はかけられずに済んだわけなのだが。

 そこで質問されたのは本当にシンプルなものだった。シンプルではあるが様々な質問がされた。そこで少しでもおかしい答えをした、怪しい、、と5人いる警備員らしき人物の一人でもいる感じたら処刑される。非常に理不尽だと思うが、所詮俺たちは奴隷だ。仕方ない。今はおかしな行動をしないように注意だけしておこう。



「ハァーーーッ!ハッ!ハァァァッ!!!」

エインが大きな声で殴り掛かってくる。怒らしたんじゃないよ?修行だからね?

エインの攻撃はまともに受けると結構痛い。エインの能力はとてもシンプルである。身体強化。詠唱は「ブースト」と身体に魔力を込めながら唱えるだけでいい。この能力はもともと身体能力が高いこと、魔力量が少ないこと、さらには、一種類しか魔法適性がないことが必要条件となっている。基本的に人には魔法適性が二種類以上ある。火・水・風・土・光・闇と、主属性{火・水・風・土}と副属性{光・闇}の二種類の適正が与えられる。副属性がうまく使えるかどうかは訓練次第なのだが。だが稀に無属性の適正を持ったいる者がいるエインはその一人だ。しかも親が二人とも戦闘系民族出身の奴隷なのだ。魔力量が少ないのは運が悪かった。。さてはともあれ、身体強化、という魔法の希少性は理解いただけたと思う。


 ついでにほかの二人の能力も紹介しよう。まずはフィール。とその前に全員特殊だぞ?じゃなきゃ仲間に加えないからな。では気を取り直して。フィールは簡単に言うと最強クラスの魔法使いだ。何がすごいかといえば、主属性の魔法適正がすべてある。光と闇の魔法はその人の心の問題なのでどちらかしか適正が持てない。ちなみに俺は闇だ。フィールは光。さらに百万人に一人しか適正がもてない完全回復魔法の適正も持っている。治癒魔法や回復魔法は百人に一人の割合で存在する。完全回復魔法とはその名の通り完全なのだ。普通の回復魔法は傷を治す魔法。欠点といえば傷から出た血までは戻せなかったり、毒などの体内への害は治せない。逆に治癒魔法は毒を取り除いたり、血の量を元に戻したりできる代わりに傷は治せない。

その点完全回復魔法はすべてを回復できるのだ。まぁ最強だなぁ。

 

 続いて、ティーンなのだがこいつがまたとても変わっている。ふつうあり得ない光と闇属性の魔法適性を両方持っているのだ。ティーンは二重人格なのだ。闇のほうはまだあったことがないのだが、訓練をしていると闇魔法まで使えたのでそれはそれは驚いた。今は主人格の時でも闇魔法が使えるという超おっかないやつになってしまった。先ほど、特殊じゃなきゃなければ仲間に加えないといったがティーンは最初特に特殊な部分はなかった。ではなぜ仲間にしたか。それは……可愛かったからだ。年齢は俺と同じなのだが体や精神は超子供。いわゆるロリ体系である。まぁ皆可愛いのだけれど。ティーンは最初マスコット的な存在のために仲間にしたのだが運よく特殊な体質だったというわけだ。



説明が長くなってしまいました

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