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殺し屋が異世界転生してみたら  作者: どれーく
3/12

仲間

この世界に生まれて、最初に味わった感情は絶望だ。異世界転生って言うから貴族や王族なんかに生まれるものだと思っていた。小さな国の王族でも貴族でも、高い地位があれば情報収集は出来るし色々とスムーズに事が進んだことだろう。だが現実はそう甘くなかった。でも、まさか、この地位に生まれるとは思ってもみなかった。そう。生まれた時から俺は奴隷だったのだ。母も奴隷で、奴隷を増やすために強制的に産まされ、それで、誕生したのが俺という事だ。名前は『11-6』。第11世代の6番目に産まれたから『11-6』という訳だ。何とも腹立たしい。第11世代はこの世代制が始まって以来超が付くほど不作の年で、15人中11人が死んだ。更に男は俺一人。つまり、すべての男の仕事は俺に任される。だがそのおかげか、どんどん逞しい体になっていった。



年が17になった頃、俺は当主直々の奴隷に昇格した。そこで見たものは俺と同期に当たる『11-1』『11-4』『11-10』が鎖に繋がれて当主に体を触られ、舐められている光景だった。

「んー、はー。この11世代は数は少ないものの質がいい。肌が綺麗で声もいい。顔も奴隷とは思えぬ綺麗な顔立ちをしている。いーのぉ。あと一年したらわし自ら犯してやろうな。待っていろよぉ。ヒャッヒャッヒャッ」

こいつ、マジでキモい。俺はなんでこんな奴の下で働かなければいけないんだ。ほんと、神!いくらなんでも酷すぎるだろが!確かにこの子達はすっごく可愛いけどさ、、

「おい、6番!」

いきなり呼ばれて驚いた。

「は、はい!」

「お前、こいつらと同じ世代だったな」

「は。」

「じゃあこいつらの護衛、お前がやれ。」

「護衛、でございますか。」

「そうだ、こいつらがほかの男に犯されんように見張っておけ。」

「私が犯すと思われないのですか?」

「なんだ、犯すつもりか?」

「い、いえ、そんなことは決して。」

「だろうが!特別に部屋を用意してある。こいつらの世話もついでにしておけ。」

「御意。」

この当主に頭を下げるのは少々癪だが今は仕方ない。いずれここを抜け出してやる、、、




俺と1.4.10はほかの奴隷に連れられて部屋に案内された。

「思ってたよりいい部屋じゃねぇか」

いきなり女の声が聞こえて驚いた。『11-1』と名札に書いてある少しギャルっぽい女の子だ。

「おい6番。私が1番最初に生まれたんだから私の言うことを聞けよ。」

すっごく偉そうだ。たかが数ヶ月の差じゃねぇか。お前らも俺と同じ奴隷じゃねぇか。そうだ。奴隷同士なんだから別に隠す必要はねえか。

「何を言ってるんだ。そんなことは関係ない。俺はお前のいうことなんか聞かねぇぞ。聞いて欲しかったらそれだけの器を用意しな。」

「な、、、お前、ぶっ殺すぞ。」

顔を赤らめながら強がっている。

「そんなことはさておき。俺は一つの計画がある。それには君たちの力が必要だ。力を貸してくれないか。」

「貸してやるわけねぇだろ。ばーか。」

1番が何か言っているが無視しておこう。

「俺の計画のとりあえずの目標は、ここを抜け出して、自由になる事だ。」

「んな!」

「え、」

「...!」

3人とも驚いている。まぁそれもそうだろう。この身分に産まれた奴でこんなことを考えるやつはいない。なぜならこの現実を受け入れているからだ。俺は前の世界での記憶があるからこの考えに至った。というかこの考えしか浮かばなかった。

「何を馬鹿なことを言っているんだ。そんなこと、出来るわけないじゃないか!」

「わ、私も、無理だと思います。」

「うん、流石に馬鹿げてるよ。」

1番が、言うとそれに続けて4番10番が言葉を口にした。

「まぁ、そー言うとは思っていたさ。普通は無理だもんな。でもな、お前達がいればできるんだ。なぜならお前らは俺と同じ11世代だから。」

そう。この11世代というのは特別だった。ほかの世代より自我がハッキリしているし、魔力も高い。それにそれぞれに特別なスキルが存在する。俺はそれを当主からこっそり盗み聞いたのだ。

「今から俺の計画について話す。それを聞いてそれでも無理だというのならこの計画は諦めて、反対した奴を含めない計画を立てて、俺は自由を目指す。」

こうして俺は計画をこいつらに話した。流石に一人くらいは反対して残ることを選ぶだろうと思っていたのだが。

「すげぇな。これならいけるかもしれねぇ。でも、、、一つ問題がある。」

1番反対しそうな奴が興味深々になっている。ん?問題?どこだ?

「どこに問題があるんだ?」

「え、分からないのですか?」

「まじでか、、」

4番と10番も分かっているらしい。マジでどこだ?

「お前が当主を殺すってとこだよ!そこだけ説明、適当すぎるだろ!どーやんだよ!」

「え?」

俺はよく分からなかった。そこで引っかかるとは思ってなかったから。

「普通にグサって刺すか、毒を盛るか、そんなのまだ決めてないけど簡単じゃないか。」

「「「はぁ〜〜〜!?」」」

3人が声を揃えるもんだから流石にびっくりした。

「あの、6番さん。それはいくらなんでも難しいと思います。なぜなら当主様には護衛が何人もいますし、食べ物は毒味をしてからお食べになられますから。」

4番が丁寧に教えてくれる。

「あ、」

ここで俺は重要な事を言うのを忘れていたことに気づく。

「実は俺さ、信じてもらえないと思うけど、異世界からの転生者なんだよね。で、前の世界では殺し屋してたから多分余裕で殺せると思うよ。」

そうだ、これを言わないといけなかった。うっかりうっか、、、

「「「はぁ〜〜〜!?」」」

また3人が揃って声を上げた。

「嘘、良くない。」

今度は10番に言われた。なんで片言なんだ?まぁそれは置いといて、

「嘘じゃないよ。どーしたら信じて貰えるかな、、、んー、あ!じゃあ三人がかりで俺に攻撃してきてくれ。流石にここでは魔法は使っちゃダメだから、体術だけで。」

「いいけどよ、流石に3人だとお前やられるぞ?私達これでも武術は優秀な方だ。私なんてランク1位だしな。」

なんだそのランク1位ってのは。よく分からんが強いのか。

「強いに越したことは無い。さぁいつでもいいぞ。」

俺は目を瞑る。

「むっ、それは流石に舐めすぎじゃないですか!それには私も怒っちゃいましたよ。本気で行きます。」

4番も本気でかかって来てくれるらしい。良かった良かった。

「手加減は要らん。そうだな。もし俺に一撃食らわせれたらなんでも言うことを聞いてやる。いつまででもだ。どうだ、本気でやれるだろ。」

もし負けたらやばいな、とか思いつつこうでもしないと信じてもらえないかもだからな。ま、勝てばいいだろ。

「のった!じゃあ私たちが負けたらあんたの言うこと聞いてやるよ。」

おー!ラッキー!これでかなり楽に事が進みそうだ。

「じゃ、行く。!!」

3人が一斉に攻めてきた。

トンッ。トンッ。トンッ。

決着が着いた。まぁ良くある手刀で軽く気絶させたんだけど、、、



数分後。

「うっ、、、」

全員が起き上がって、俺の方を見た。

「なにをしたんだ。魔法か!?魔法はなしって言ったじゃねえか!」

1番が抗議に来た。

「魔法じゃねぇよ。」

そう。魔法じゃない。ただの手刀だ。

「そんな、、、!私があんな簡単に負けるわけ、、」

とても悔しがっている。まぁ負けたことがなけりゃ仕方ないか。

「さ、俺が勝ったんだから言うことを聞けよ。」

「な、何をさせるつもりなんですか。」

4番が特に怯えている。

「そーだな、まずは、、、俺が異世界からの転生者だってことを信じろ。そして暗殺は出来るってこともついでに信じてくれ。あ、それからこれからはお前らに強くなってもらう必要があるから修行するから覚悟しておけ。」

我ながらいい考えだと思う。ここを脱出するのに必要なことだ。

「え、、そんな事で宜しいのですか?」

ん?そんな事?どーゆーことだ?

「私はてっきり俺の奴隷になれとか服を脱げとか言われるものとばかり、、、」

あーーー!!!その手があったか!俺の奴隷にしちまえばこれからも言う事聞かせられたのに!しまったー!

「6番。良い奴。そんな事しない。」

10番が何やら言っている。そーだ。俺は良い奴だ。そ、そんな事考えたりもしないわ、、

「あのさ、6番って言われるの嫌なんだよな。名前、決めていいか?」

そう。これから先、1番!とか言いたくないし。

「名前、、ですか。」

「いいんじゃねぇか?なんて呼べばいい。あ、私とことは姫でいいぞ。」

あー、はいはい。無視無視。

「そう。名前。俺の事はゼスって呼んでくれ。1番は、、エイン。4番はフィール。10番はティーン。これでどうだ?」

とっても適当だ。だが、まぁ悪くない。

「お、お名前をいただける日が来るなんて!!!」

フィールがとても喜んでいる。フィールだけじゃない。エインは超泣いているし、ティーンは俺の方に近づいてきてしがみついてきた。これまで長い間名前なんてあるはずないと思っていたんだから、当たり前かな。


これでひとまず仲間は確保出来た。あとはこいつらの能力を引き出しつつ脱出するだけだ。


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