表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殺し屋が異世界転生してみたら  作者: どれーく
1/12

序章

あぁ、、これは流石に死んだっぽいな、、


体が熱い。血が止まらない。あぁ、頭がクラクラしてきた。全身の力が抜けていく。まぶたが上がらない。するとさまざまな顔が浮かんでくる。これは、、、俺が殺した人たちの顔だ。そっか、これが走馬灯ってやつなんだな。


そして意識が無くなった。


「夜一くん。夜一くん。」

誰かの声が聞こえてくる。あれ?俺って死んだんじゃなかったっけ?

「そーじゃよ、あんたは死んだよ」

え、なんで応えたんだ?おれ、喋ったか?

「喋っとらんよ、わしゃ神なんじゃから心ん中の声聞こえて当然じゃろ?何を不思議がっとるんじゃ。」

はぁ?神?神だって?そんなのいるはずが、、

「それがいるんじゃよ。でも、わしに会いにくるやつはほとんどいないんじゃけどな。どーやってここまで迷い込んだんじゃよ。」

迷い込んだ?ここはどこだ?

「神の部屋に決まっとるじゃろ。わしがいるんじゃから。」

本当に心の声が聞こえるんだな。ならこのまま、、

「いや、ダメじゃ。ちゃんと目合わせて喋らんと。」

なんでだよ。俺刺されたから痛いんだ、、あれ?痛くない。なんでだ?

「だから死んだって言ったじゃろ。早く起きなさい。」

怒られた。仕方なく目を開けると、明るくて、ちゃぶ台とテレビがあり、でも壁や天井はないとても不思議な部屋にいた。そして、ちゃぶ台を挟んだ向かいには老人が座っていた。これが神様なのだろう。俺は恐る恐る口を開いた。

「お前が神でいいか?」

「うん。」

気の無い返事が返ってくる。俺は質問を重ねる。

「なんで俺はこんなところにいるんだ?死んだらみんなここにくるのか?もしそうならなぜ呼ぶ。普通に死ぬのではダメなのか?」

そこの神は困りはてるかのように俯き、そして

「わしにも詳しいことはわからんのじゃよ。しかしのぉ、たまぁにおるんじゃ。この部屋に迷い込んでくる奴が。数十年に一度くらいじゃがな。で、わしは毎回この言葉を其奴らに聞いておる。『異世界転生してみんか?』とな。ここにくるやつは大体決まって現世でなんらかの事情があって道を踏み外した奴らばかりでの、転生して、今度こそ道を踏み外さんようにしながら勇者なり、騎士なりあるいは魔術師なんか目指す奴もおったのぉ。もちろんこのまま死ぬって言う奴もおったがの。フォッフォッフォッ」

神は楽しそうに、また、たまに悲しそうに話した。

「で、お前さん。どーするかの?」

俺はしばしブツブツと状況を整理した。まず、ここにきたのはたまたまたで、ここから異世界に転生できるらしいということ、もちろん死ぬことも可能である。もちろん普通に考えれば転生を選ぶ。だってその方が楽しそうだ。でも、俺は現世ではただの殺し屋だ。殺し屋が異世界に行ったってまた悪さをしてしまうに違いない。なら死んだ方がいいんじやゃないか。とゆーか、この神はそのことをわかっていないのだろうか?

「わかっとるよ」

いきなりそのように言われ驚く。そうだった。心が読めるんだった。

「質問だ。なぜ俺にも転生するか聞くんだ?神ならその異世界の治安が悪くなることは避けるべきなんじゃないのか?」

「んー、まぁそーなんじゃがなぁ、そこはもう結構治安が悪いしの。それにあんた心の奥底ではヒーローになりたいと思っとるじゃろ?なら大丈夫かなって。」

「は?ヒーロー?」

何を言っているのだろうか。この神は。そんなことがあるわけないだろうに。

「だから言っとるじゃろ心が読めるって。あー、自分では気づいとらんのか。それとも心の奥底にしまいこんでしまって忘れてしまったのかの。」

「何を言っているんだよ。俺がヒーローになりたい?そんなこと一度も、、」

そんな時だった。神が「えいっ!」と言ってすごく綺麗な光が満ち溢れ俺の脳に昔の記憶が流れ込んできた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ