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閑話 称号と称号スキル

 いつもご覧いただきありがとうございます。


 本日好天気により、畑仕事をした結果、投稿が遅れました。今回は700ptを越えた記念の閑話を投稿、本編は今週中に投稿します。


 申し訳ありませんが、ご容赦ください。

 LETがゲームだった頃、プレイヤーたちの間でひそかに噂される伝説があった。


      “シークレット・スキル“


 メインにもサブにもセットされていないスキルがいつのまにか習得しているというものだ。

プレイヤーによって覚えるスキルは様々であり、覚える機会の疎らさから条件が示されることはなかった。

それは、特別なスキルを憶えたプレイヤーが秘匿したことなども影響している。



    正式名称は“称号スキル“。


 入手方法は“称号“の取得。

開発者はトロフィー機能として導入しようと考えていた機能だった。条件が達成されることで称号が得られる。その称号を得、称号スキルを取得する。

ゲームが開始されてから数年が経ち、中だるみし始める頃に導入されるはずだった。


 しかし、いざ導入を間近に控えて、その案は見送られることになる。運営状況の厳しさから、トップがゲームの終了を提案したからだ。


 結果的に一部のプレイヤーたちの貢ぎにより回避されたものの、その混乱に紛れてうやむやになってしまった。

 称号と称号スキルはプレイヤーの目に触れることはなかったが、機能は実装されていたのであった。

それにより条件は不明だが、条件を満たしたプレイヤーはスキルをいつのまにか憶えているという事態に陥ったのだった。


 称号獲得の条件は非常に難易度が高かった。


例えば称号の一つ、“ジャイアントキリング“は自分よりレベルが上の相手に戦いを挑み、相手とのレベル差の累計が2000以上になること、だ。

尚、死に戻りした場合はリセットされる。

また、逃亡した場合は別の称号になってしまうため、非常に難しい条件の一つだ。


 それによって得られるスキル【下剋上】の効果は 自分より格上の相手に挑むとき、相手とのレベル差に応じてステータスに補正がかかるというものだ。

難易度にふさわしく、その効果は職業によって得られるスキルと比較してもその補正値は高い。



 また称号“能ある者は爪を隠す“は自身の能力を四分の一以下に抑えることを半年以上続けることで獲得できる。

 それによって得られるスキル【手加減】はオンにすることで 日頃抑えている能力の差が大きいほど、抑えている時間が長いほどスキルをオフにしたときのステータスに補正がつくものだ。

そして、オンにしている間はスキルの習得率上昇、レベルアップ時のステータス成長率アップという隠し効果がある。


 しかし、その効果は強大過ぎる。その条件には裏がある。増大した能力に溺れて、暴走した場合には称号“堕天“が付与され、【狂化】がつく。

能力に補正がつく代わりに敵味方関係なく、手当たり次第に襲いかかるようになる。

入手したあとも扱いに困るスキルである。

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