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事の始まり

 昨晩中に投稿できなかったため、当話は本日2話目になります。

「とここまでが前置きになるそして今帝国が抱えている問題は最近になって起きたものだ」


 セプテムはそこで一旦話を区切りお茶を啜るが、気付かない内に飲んでしまっていたのだった。

何となく気まずい思いをしているとトポポポと音がして、思わず顔を上げると宙から水、ーーーいやお湯かーーーが何処から出したのか見知らぬティーポットに滑り込んでいた。高さがあるにも関わらず雫が撥ねることもない。一見して粗雑でありながら洗練された動きだった。



        その後のことがなければ。



 ふよふよと宙に浮いたティーポットがセプテムのカップまで移動すると口を傾けて中身を注いでいく。


「ニクスは魔法使いだったのか?」


「あまり驚かないんだな?まぁ本職じゃないんで味の方は勘弁な」


「いや、充分驚いている。カップを洗いもせずに別の茶を煎れるとはな……」


 がくっと頭を落とすニクス。


「そこか、そこなのか。って毒見もせずに飲むのか?」


 目を見張るニクスにニィっと笑って見せるセプテム。


「ははは、ようやく一本とれたな。まぁいまさらというやつだ。心配しなくとも誰にでもと言うわけではないさ。ふむ、変わった風味だが悪くない」


 ニクスは悔しそうにした表情を引っ込めて自分の分も煎れると一口飲んで一息つく。


「それで、話の続きに戻るのだが……、2期前のことだ。帝国領内の一つの町から作物がうまく育たず全滅したという支援要求が届いた。先にも述べたように、こんな土地柄だ。こんな事態は想定済みで、普段から備蓄をしてある。念のため調査員を送ったが、その町の農作業に問題はなく原因は特定できなかった」


「一つ、いいかな?帝国で農業ってしてるの?」


「ああ。魔物退治が盛んで、肉食が主流だが流石に……」


「人は肉のみで生きるにあらず、か」


 あごに手を当てて俯きがちに頷いているニクスは気付かなかった。王族としては褒められたことではないが、セプテムは驚きを隠せずにいた。まさかの王族の言葉を遮った台詞が初代皇帝シグムンドが言った言葉だったからだ。


 風変わりな少女に引っ張り回されるのを楽しんでいたセプテムだが流石に気にせずにはいられなかった。


「それで続きは?」


「あ、ああ。」


 結局急かされる形で尋ねることができなかった。


「それだけだったら珍しくはあったが、さほど問題じゃなかった。それから領内の町で同様の要請が続いている。まだ救援は可能だが、かと言っていつまでも続けられるわけじゃない。最初の救援要請から半期が経った頃、一つの疑問が浮上した。去年より温度が低過ぎるのだ。一日二日ならともかくずっとだ。そしてそれからも一日一日と気温が下がっていっているようだった。わずかずつだったので気づきづらかったが、今ならはっきりと分かる。そして今も温度が下がり続けている」



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