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行き詰まりと打破

 話の関係を見直した結果、


 帝国の皇子の章、迎え の冒頭を

ーーーオーズ帝国都市ヴェント。


から


ーーーオーズ帝国辺境。


に変更します。


「あれ?ニクス様、忘れ物ですか?」


 2時間程前に【転移】したニクスが姿を現し、苛立ちを隠し切れずにどっかとあぐらをかいたのだった。


 メェテルが気をきかせてフローレアから分けてもらった緑茶のような茶葉(以後緑茶でいいや)を入れる。

ソッと置かれた湯呑みに自分の態度が褒められたものじゃないなと反省するニクス。


「帝国方面と農商国方面の首都には行ったことがあるんだ。だから、帝都に跳んで、城の中を物色したんだけどさ、一向にその気配がないんだよ」


 少し温めのお茶で口を湿したニクスはちょっと聞いてくださる?のおばさん然りと愚痴をこぼしメェテルは嫌そうな顔もせずにそれを聞く。


 その内容は2時間ばかりで城内は調べ尽くしたということで、警備にあたっているものからすれば顔が真っ青になってしまうものだった。


「城内で働く人たちの言葉を聞く限りでは7番目の皇子がいるのは間違いないし、人気は高いようだった。こうなったら皇族の枕元に立って直接聞くしかないかな?」


 ますます物騒なことを言い出すニクス。本人に言わせれば自分にとっては全然普通だしとか言いそうである。得てして犯罪者側の心理だ。


「待ってください、ニクス様!確か王国の城には慌てた兵士が駆け込んできただけで皇子の姿を見た者は居なかったんですよね?」


 フローレアの話をかい摘まんで話してあった。


「エリクシルを狙う計略だった、と考えるのも無理はないですが、もしその兵が言っていたということが本当だったとしたら?」


 その一言をきっかけに静まり返る。慌てて地図をタタミ・モドキの上に広げる。滑らかな指が地図上を滑る。大聖山を背にしている王都から山を回り込むようにして最短で帝国方面へ行こうとすれば……余りにも小規模な村くらいのは抜きにして……“テュッシレイジ“と言う町がある。


「ある程度医療の基準が高くて、病人を連れて行けるギリギリのところだろう。タキタテ!」


 と呼んだと思った次の瞬間にはタキタテが額を擦りつけている。ニクスはヒラリとその身を宙に躍らせ、タキタテは足を畳んで屈む。

皇子の居場所に検討はつけたものの、外れた時を思えば帝都に【転移】するよりもタキタテに乗せてもらって順繰りに見て行く方が早いであろうという考えからだ。


「メェテル、助かった。ありがとう。タキタテ、お願い」


 恭しく頭を下げるメェテルを背に駆け出すニクスたち。道中村なども念のため様子を見ていく(タキタテは待機させる)。そしてテュッシレイジについたニクスは王族の別荘があることを聞きだした。


「ビンゴっ!」


 ニクス物騒な笑みを浮かべていた。


 

 突然ニクスとお散歩になってテンション爆上げのタキタテ。

テュッシレイジ近郊の森で待ちぼうけをくらっても……平気だもんね、グスン。

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