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古の契約、再来

 先日、他作品の更新を間違って本作品の方で上げてしまいました。


 うほっ、更新来たwwと楽しみにしてくださった方々には申し訳ありませんでした。

報告に上げましたが、念のためこちらでもごめんなさいです。


 過去作品を読んで下さっていた方ならご存知かもしれませんが



           割とよくあります。



  いえ、開き直って居直るつもりはないです。

イロイロ書きたい病の持病による弊害なんです!


 感想で話が繋がってないと言われ、まだ文章少ないのにもう

「タイムパラドックスだ」って言われてしまうん?と非常にビビって、誤って投稿してたんだって気づいてちょっと安心したのは内緒です。


 改めてこの場を借りてごめんなさいm(^-ェ-^)mペコッ

「私はもちろん、母への当たりもキツくなりました。継承権から言えば、私が王位につくということはありえませんでした。ただ、陛下はあまり良くない方たちとの交友を深めており、横暴な振る舞いをするようになり、国民はもちろん、城の者たちからも見放されていきました。王妃様はその火消しに尽力され、心労で衰弱されました。そして王妃様がお隠れになり、陛下は私と母にキツく当たるようになりました。私と母が余計な心労をかけたから王妃様が亡くなったのだと。そう思わずにはいられなかったのでしょう。」


 フローレアの表情は固く、感情が抜け落ちたようで、ニクスは少しビビっていた。


「母は私を産んでからはあまり体調が良くなく、時にはベッドから起き上がれない日もあった程です。先王様の計らいで希少な薬を日に三回飲ませて頂いておりましたが王妃様に続くように逝きました」


 この世界はまだそこまで文明が発達していない。真人が居続けたなら話は違っただろうが、彼らはある日姿を消してしまった。


 結果として医療はもちろん、出産もリスクが大きい。フローレアの母のようなことは珍しくなかったのである。


「とても悲しかったですが、問題はむしろその後でした。母の死に先王様が非常に狼狽され、衰弱し、起き上がれなくなりそのまま追いかけるように崩御されました。本来ならば、このような場合には秘蔵の“霊薬エリクシル“を使うべきところですが、肝心のあり処を知っていたのが先王様だけだったのです。」


 ニクスはここで首を傾げる。


「なんでそんなことになっていたの?」

「?」


 ニクスの疑問がフローレアには分からない。

ニクスに続いて首を傾げるフローレア、何かの挨拶のようだった。


「ああ、そういうことですか。ニクス様、方々地上を去られておおよそ500年。霊薬エリクシルの製法は失われ、現存するものが全てになって久しいのです。お金があれば買えるというものではなく、それを巡って争うことを避けるため極秘扱いはどこでも行われていることです。“賢王は空位に備えて託し、愚王は己の愉しみのために使う“という格言があるほどです」


 ニクスの背を冷たい汗が伝い、息を呑む音が妙に大きく聞こえるような気がして落ち着けなかった。


「話を戻しますね。先王様は意識を手放したまま急逝なされたので、後継者が選ばれていませんでした。城内は真っ二つに割れました。陛下を擁する甘い蜜を吸いたい貴族ととても陛下には任せられないと私を旗頭に立てた者たちです。もうわかっていらっしゃると思いますが、王位についたのは異母兄の方です。日に日に高まる緊張感。今日、明日にでも二つの陣営の間で血が流れるのではないかと思わずにはいられなかった。そして私は異母兄に王位を譲りました。兄弟でいがみ合いたくありませんでしたし、親しい人たちが死んだりするのが怖かったんです。」


「その代わりにここで幽閉生活を送ってる?下女の格好をさせられて、暴力を振るわれてる?」


 今度息を呑んだのはフローレアの方だった。


「…気付かれていましたか。」


 歪んだ笑みを浮かべるフローレアにニクスは少し悲しくなる。


「動きが時々不自然だったからもしかしたらってね」


「カマをかけられましたか。いいんです、このくらい。実のところ、今まで話したところはただの説明です。本当に聞いてもらいたかったのはここからなんです」


 一旦話を区切ったフローレア。

話しだそうとして唇が震え、形にならなかった声が空気に溶ける。







「私は怖かった。充血した目で私をこそ王座にという人たちの期待が。私にはきっと出来ない。初代様はもちろんのこと、先王様や歴代の王様たちのように人の上になんて立てないっ!」


 ニクスの目に映ったのはただの少女だった。

小さな肩に責任を背負わされ潰れそうになっていた。


「権力として頂点の地位って言ったって、その実一番下で国民すべてを背負うのが王様でしょう?私には堪えられない。異母兄あにが王位につくのは自分だと言った時、私は内心でホッとしていた。私のこと、軽蔑しましたか?」


 一旦話し出すと、堰をきったようにまくし立てたフローレアの頬を雫が伝い、線になる。

ニクスは身長の関係で肩を貸しながらフローレアの背を撫でていた。


「フローレアが逃げ出したいのなら私の牧場で一緒に暮らせばいい。だけど…」


 まったりと暮らすのが好きだ。

 精神的な疲労より肉体的な疲労の方がマシだ。

 面倒くさい人たちと関わるのは避けられない。


 ここから先を言ってしまえばきっと後には戻れない。



 それでも目の前で泣いている女の子を放っておきたくなかった。


「“フローレア・レジーナ・フォン・アール“の名を名乗るかぎり、フローレアに手を貸そう。」


 フローレアは勢いよく顔を上げた。目元が腫れて、目は少し赤い。

少し距離を置いていたニクスが手を差し出している。フローレアの手より小さくかわいらしい手だ。


「……レギウスの時と違って私一人じゃ頼りないかもしれないけど…」


 照れ臭そうに横を向いて指先で頬を掻くニクスの頬は少し朱く困ったように俯きがちだ。





「ズルイです…そんな風に言われたら断れるわけないじゃないですか」


 右膝を立てて屈み込んだフローレアはニクスの手を取った。




ニクス「牧場で生活したいってことじゃないよね?」

フローレア「ちょっ!台なしなこと言わないでくださいよ!」

ニクス「うちのご飯美味しいよ?モーミルも飲み放題」

フローレア「…」

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