"啓蒙"
「歳が近い方が共感され易く、更生を促せる望みが有る」と云う方便から、僕はこの若さで少年更生員をやって居る
現実には多分『こんな薄給の仕事をやりたい奴なんか居ない』と云うのが真相なのだろうと、一週間で解った
その事は、もう納得する事にした
代わりに僕は役得を探し続け、今の状況に辿り着いた
スタンガンを押し当てると、白い肌に包まれたしなやかな躰が悶える様に痙攣を起こす
少年は後ろ手の手錠の他に、眼隠しと猿轡をされて居て、その何方もが溢れ出た躰液に濡れて居た
衣服は一応着せて居るが、僕が盛り上がれる様に最低限のものだけだ
『必要』を感じれば脱がす時も有った
長時間の指導の影響か、彼の躰で汗に濡れて居ない場所は無かった
透き通る柔らかな足底からひとしずく、汗が床に堕ちて弾ける
不意に悪い考えが起きて
それを彼に甞めさせようかとも思ったが、やめた
今や彼は、奪われた視界の中で次に何処からスタンガンが来るのかに怯え続けて居て、其れ其の物が既に視応えの在る娯楽だった
其れからは、彼の耳元で鋏を鳴らしたりして小一時間を愉しく過ごした
悦楽も酣と成る頃、僕は毎日行って居る聴取を改めて彼に対し実施した
『罪を悔い改めて居るか』から始まる三十の問い掛けで、今日もまた彼は、僕が尋ねた上で猿轡を外すと、はあはあした息を漏らしながら、「ぼく、は………」「やって…ない………」と、歯を食いしばり涙を幾筋も垂らしながら絶え絶えに答える
ほっとすると、僕は躊躇いなく少年にスタンガンを押し付けた
関係する各資料を読み解いていくと解る事だが、彼は実際に冤罪逮捕を受けて居る
しかし僕の仕事は『逮捕された少年の更生を促す事』であり、『殺害機能の無い最小限の武装としてスタンガンが支給されて居る』
『ありがとう』と心の中で言いながら、断続的にスタンガンを押し付けたり離したりする
倒れて咳き込み始めた少年の耳元に唇を当てて、「僕たち」「良い友達になれそうだよね」と囁く
返答として、少年は「たすけて……」と答えた




