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【コント】シークレットなサービス

作者: 松岡良佑

これは小説ではありません。

コント台本になります。


【GETUP!GETLIVE!漫才・コント大賞】応募作品です。

B板付で開幕。

店の仕事をしている。

Aが上手舞台袖より出る。


B「へらっしぇゃー~ひ!」


A「面倒臭いラーメン屋かな?」


A「メニューは……サバ味噌定食280円!? 焼肉定食480円って安い!」


B「そうでしょう! 1コイン以内サービスですよ!」


A「でも定食かぁ。今日はもっと豪勢にいけるんだよなぁ。別の店に、ん!?」


B「お冷はセルフサービスなんでご自由に! 漬物とご飯、味噌汁はお代わり自由のサービス! 他にもデカ盛り完食無料サービスなんてのもありますよ!」


A「た、大将、メニューのこれ何?」


B「コイツでございやすか? 気になります?」


A「気にするなってのも無理だよね。これ。『シークレットサービス』。ゼロいくつ付いてんの? 一、十……100万!」


B「お客さんお目が高い! これは究極のサービスですぜ! 内容は頼んでからのお楽しみ。だからシークレット何ですよ。何つって! へっへっへ!」


A「これ、今まで注文した人いるの?」


B「それが生憎……」


A「そりゃそうだよな。フハハハ!」


B「お、お客さん!? お気を確かに!?」


A「違うよ。大将運が良いな。さっき競馬で5000万当てたんだ! 俺が最初の一人になるよ!」


B「ほ、本当ですか!? シークレット一丁!」


舞台下手袖に行く店長。


A「いやぁ100万の飯か! SNSにでも上げたら爆バズるんじゃね?」


下手袖より黒服。


A「『100万の食事を頼んでみた(❁´ω`❁)』っと……おわッ!?」


Aを見つめる黒服。


A「え、誰? な、何か?」


無言の黒服。

黙ってAの背後に、背中合わせで立つ黒服。


A「え? あ、あの?」


B「お待たせしました。ご満足頂けたでしょうか?」


服装と口調が一変したB。凛々しい敬礼をする。


A「あの、これは?」


B「シークレットサービスでございます。大統領」


A「し、シークレット? 大統領? シークレットサービスってそういう意味!?」


B「勿論です大統領。他に意味などありません」


しつこく敬礼するB。


A「これが100万の正体!? でも俺の望んだサービスとは違うよ。まさか100万でこれだけ?」


B「あッ! これは失礼を! 只今用意致します大統領!」


下手舞台袖に走るB。


B「お待たせしました大統領!」


戻ってきたBはアタッシュケースを手に抱えている。


B「どうぞこれを」


『☢』のマークがついたケースを手渡すB。


A「え? 何これ? 重っ!」


B「核ミサイルの発射装置です」


A「ちょっと!? 違うだろ!」


B「あっ! これは度々失礼を!」


BがケースとAの手首に手錠を掛けようとする。


A「やめろ! 管理方法の指摘じゃない! 大体これは随伴する将校が持つだろ! 海外ドラマで見た事あるぞ! 24時間リアルタイムが売りの奴で!」


B「お詳しいんですね? わかりました。軍事将校一丁!」


A「ち、違う! そう言う事じゃない! 俺は空腹なの! 食事がしたいんだ!」


B「申し訳ありません。シークレットサービスは、人件費と核兵器でギリギリの値段でこれ以上の提供は難しいんです大統領」


A「核兵器込みで100万!? 意外とやり手だなって違う! 金ならあるの!」


B「では更なる追加サービスを付けますか? 最高級料理が提供可能です」


A「最高級料理? 何だあるじゃない。じゃあそれ注文するよ」


B「わかりました! エアフォースワン一丁!」


A「待ったァッ! それ値段幾ら?」


B「5000億円です」


A「キャンセルだ」


B「そんな……あっ、まさかホワイトハウスをご希望ですか?」


A「違う! 場所の問題じゃない! 空腹なの! そのサバ味噌煮定食でいいよ! ここで食べる!」


B「も、申し訳ございません大統領! すぐにお持ち致します!」


下手袖に引っ込んだBが注文品を持ってくる。


A「早いな!?」


B「はい大統領。味噌煮は作り置きが基本ですから」


A「まぁそれもそうか。5000万儲けてサバ味噌かぁ……って!?」


黒服がAの定食を食べる。


A「何すんだ!?」


B「毒味です大統領」


A「もういい! 大将勘定だ! ほれ100万と280円!」


B「有難う御座います大統領。ところで、一つ耳に入れたい事が」


A「まだ何か!?」


B「私は大将は大将でも、定食屋の大将は世を忍ぶ仮の姿。真の姿は空軍大将です」


A「忍び過ぎ! と言うかいつまでサービス続くの!?」


B「だからエアフォースワンやホワイトハウスの予約も―――」


SE:銃声

B倒れる


A「え? 血……? ふごぉッ!?」


黒服に地面に伏せさせられるA。

銃で周囲を警戒しながら、無線で連絡を取る黒服。


黒「伏せて大統領! 緊急事態発生! 空軍大将が撃たれた! 狙撃だ! 総員退避!」


A「え? 狙撃って本当のテロ? え!?」


黒「私は大統領を連れてエアフォースワンへ脱出する! シークレットサービス全員援護せよ!」


A「ちょっと! エアフォースワンって、5000億円も持ってないよ!?」


黒「後で取り立てます!」


A「嫌だよ!?」


黒「大統領! 早く!」


SE:銃撃戦

黒服、応戦しながら嫌がるAと下手袖に行く。


A「引っ張るな! 止めてー!」


暗転

●登場人物

A:客

B:店主、空軍大将

黒:シークレットサービス


●必要小道具、衣装

A:スマートフォン、5000万円が入りそうな鞄、札束、280円

B:飲食店衣装、スーツまたは軍服、大きい鞄、手錠、放射能マーク、食器トレイ

黒:黒服、銃、サングラス、ネジネジイヤホン


●その他舞台設備

長机カウンター

Aが座る椅子


●SE

狙撃音、銃撃戦音


応募規定に合わせてピッタリ2000字に仕上げました!

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