三話 皆でスローライフ
メイドの仕事を頑張ろうと思ってマイさんの家に行くと部屋中がめちゃくちゃになっていて、屋根や壁にも大きな穴が空いて大変なことになってました。
何があったのかと尋ねると、マイさんが飼っているビースト達が部屋で戯れていたらこうなったらしいの。
さすが最強ビースト、戯れるレベルも凄まじいです。
家の端っこで反省しているキマイラとクック鳥とワイバーンとカーバンクルが可愛く見えます。
『んーどうしようかなー』
『ビーストテイマーは魔法で治したりできないの?』
『あ、そうですよ、マイさん! ここはマイさんの魔法で!!』
『それができれば悩まないよー』
ルインとメリッサに魔法が使えると思われていたけど、私は全く魔法が使えないのだ!!
そんなツッコミを2人に入れようと思いきや、魔法が使える友達エリナの事を思い出したので2人に『ナイスアイデア!!』と感謝をした。
私は友達に会うためにワイバーンに乗り、ルイン達には部屋の片付けだけを頼んで留守番して貰った。今日は金貨を二倍渡そう。
◯
『ふー、やっと着いた。ありがとう。ワイバーン』
『ガウー(これくらい朝飯前)』
友達の家に着いたのでワイバーンから降り、ドアをノックした。いるかな?
家の中から声が聴こえてドアが開くと、エリナが出てきた。
『マイだ! 久しぶりー!!』
『久しぶりだねー。エリナ!!』
挨拶をしていると、もう1人の友達もいたので顔を出してくれた。
『マイじゃないか! 引っ越してから会ってないから寂しかったぞ』
『えへへー、心配かけてごめんねー』
2人の友達を紹介をしましょう。こちらの帽子をかぶっている赤髪の美少女が魔法使いのエリナで、青髪の青い鎧を付けている美少女がスフィア。2人とも私の友達なのだ。
今日スフィアがエリナの家にいたのは、どうやら一緒にモンスター討伐をした帰りにお茶をしていたらしい。相変わらず仲良しで安心。
2人の邪魔をしたら悪いから帰ろうかな?と思うと、エリナが察して『何かあるから来たんじゃないの?』と言われたからつい家の修理を頼んでしまった。
『それくらい任せて!』
『私もマイがどういう所で住んでるか気になるから着いて行こうかな』
『それじゃあ、みんなで行こっか! エリナ、テレポートお願い!!』
『りょーかいー!!』
エリナのテレポートで移動し、私の家の前で辿り着くと、エリナが家の壊れ具合を見て驚いてました。
『これはひどいねー』
『さすが最強のビースト達だな』
『だよねー』
家に上がって貰い、ルインとメリッサを紹介した後にエリナの魔法で家をあっと言う間に直して貰いました。本人いわく、最強の魔法使いだからこれくらいはできて当然とめっちゃ笑顔で誇らしくしていた。
よっ、さすが最強魔法使い!!!
そのあとは何事をなかったかのように皆でお茶会をし、
今日もスローライフに暮しました。