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詩集

Opposite

作者: アンリ
掲載日:2018/08/14

私はいつも求めてしまう

ここにはないものを求めてしまう

酷暑の夏には涼やかさを

キンと冷えるものを探してしまう


  あなたの肌はいつも温かった

  ちっとも涼しくなんてならなかった


だけど心は裏腹だから

あなたに触れているだけで

どこまでも深く満たされた




私はいつも求めてしまう

得られないものを求めてしまう

過酷な日々こそ救済を

癒されるものを探してしまう


  あなたの手はいつも汚れていた

  ちっとも美しく思えなかった


だけど心は裏腹だから

あなたと共にいるだけで

どこまでも深く満たされた




私はいつも求めてしまう

失ったものまで求めてしまう

一人寝の夜には ただあなたを

あなただけを探してしまう


  柔らかな微笑み

  想いを映し出す瞳

  あなたはあなたであればよかった

  それだけだった


なのに

なにもかもが遠ざかって――




想像のあなたは温かくはない

想い出のあなたは汚れてはいない


夏だというのに

吹き抜けていく風も冷たかった

「夏の涼」企画参加作品です。


心の内にこもる熱がいずこかに飛んでいってしまう……そんな方向からの涼を、フィクションだからこそでお楽しみいただければ幸いです^^

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― 新着の感想 ―
[良い点] 思い出の温度は切ないですね。 ないものを、逆のものを求めてしまう。 けれどあなたには、あなただから、裏腹で。 そんな素敵な思い出は、遠くて冷たい。暑さの中だからこそ風の温度が沁みて。 …
[良い点] 傍にある時はなかなか気付かない幸せに込められている主人公の思いにとても共感しました。 そして、その幸せを失なって寂しげな様子にほろりと涙が溢れそうになりました。 そんな儚げな情景に涼を…
[良い点] ゆらゆらと揺れる行間がゆらめく想いを写しているかのように感じられました。心に穴が空いて、そこを風が吹き抜けて行く。最後はそんな印象を受けました。底冷えしました。
感想一覧
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