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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
99/419

第99話阿修羅の目が怖ろしいほどに光る

校長は刑事に声をかけた。

「ところで、刑事さん」

刑事は校長の顔を見る。

「はい」

校長は、言葉を続けた。

「せめてコンサートまで警護を願えませんか」

校長は慎重に刑事の顔を見た。

「大丈夫です。坂口さんも、私のかなり上の上司も承知しています」

「何事も起こさせません」

刑事は言い切った。



華奈は結局コンサート当日まで光の家に泊まることになった。

もちろん、「不用心な光」の監視のため。

ただ、残念ながら光の部屋で一緒ではなく、楓と圭子と一緒の部屋で寝ている。

楓と圭子から「まだ夫婦ではない」としっかりたしなめられたのである。

華奈としては仕方がない。

渋々、従うことになった。


刑事と校長が帰り、真夜中になった。

光は、いつもの通り大の字になって眠っている。


まず華奈が声をあげた。


「あれっ・・・」華奈

「うん・・・」楓

「いるみたい」華奈

「そうだね」

楓の声が真剣である。


「こら、聞こえないでしょ」

圭子の声が耳に飛び込んできた。

「・・・はい・・・」

楓と華奈は口を閉ざした。



「そろそろですか・・・」

優しい声が聞こえて来た。

地蔵菩薩の声である。


「うん、そろそろだな」

阿修羅の声が聞こえる。


「まあ、どこまで抑えられます?」地蔵


「うーん・・・よからぬ武器がある」

「刀、飛び道具、爆薬まで」

「多少は怪我人かな」

「悪意を持ったものに限るが・・・」

「それと・・・」阿修羅


「それと・・・」地蔵


「名前と数字がたくさん書いてある紙」阿修羅

「ああ、それは・・・」地蔵

「うん、とんでもない」阿修羅


「ただ、これを出すと、かなり・・・」地蔵

「この国の相当の悪が消える」阿修羅

「やりますか・・・」地蔵

「やらずにはいられるか」阿修羅

「かなりな妨害も・・・」地蔵

「いや、この国を糺さねばならん」阿修羅

「コンサートは大丈夫ですね」地蔵

「ああ、それは大丈夫だ、あれはこの阿修羅でも聞きたい」阿修羅


「それでも大変な妨害となれば?」

地蔵の声が低くなった。


「変化する・・・たまにはいいだろう・・・」

阿修羅の目は恐ろしいほどに光った。

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