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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
97/419

第97話光の手に「鍵」そして「よからぬもの」

「え?」

運転手も驚いて肩をビクンと震わせる。


「・・・どうして、わかった?」

校長の顔が青くなった。

校長は、光から七時半に監視カメラの話を聞いて、即座に、柔道の指導を通じて警察と関係が深い坂口氏に相談をかけた。

そして、坂口も警察も本当に即座に対応して「刑事のタクシー」を手配してくれたのである。


「あ・・・はい・・・首元に柔道着の跡があって・・・」

「運転も普通のタクシーの運転手よりは、慎重で」

「時々・・・道を変えています」

光は特有のぼんやりとした話し方をしている。


「よくわかったなあ・・・」

運転手から声がかかった。


「あ・・・はい・・・」

「それから柔道つながりで、坂口さんとも親交が深いとなると・・・」

「だから多少わかったことを話しても大丈夫ですね」

光が運転手に言うと、運転手は肩をすくめている。



既にタクシーはホテルの地下駐車場に入った。

そして、ホテルの地下駐車場で祥子と晃子をおろした。


光は、刑事の運転するタクシーで校長と自宅に帰ることになった。

「大丈夫です、ホテルにも警護をつけましたから」刑事

「そうですか、それならとりあえず」光

「ところで、光君」

刑事の声が低くなった。


「はい・・・ピアノですか」

光も声を落とした。

「うん、どこまで・・・」刑事


「ピアノの響きそのものが変」

「おそらくピアノのどこかに、異物・・・と思って探しました」

「そうしたら、この鍵・・・」

「そしてピアノの下にもおそらく異物」

光の手に確かに何かの鍵がある。


「異物とは・・・」

校長も声を落とした。


「おそらく・・・」

光の目が、一瞬異様に光った。


「うん・・・」

刑事も真剣な顔である。


「何か・・・よからぬもの」

光は、そこまで言って口を閉じた。

そしていつものぼんやりとした顔に戻っている。

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