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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
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「光争奪」バトル?

「ふう・・・負けた」

宮本は、あまりのことに、笑ってしまった。

と、同時に恐ろしさを感じている。


「もし、ここが戦場なら・・・」

「とっくに死んでいる」

「おそらく、俺の剣を最初にかわした時点で、突きか・・・」

少し震えながら、ソフィーを見た。

ソフィーは、肩をすくめている。

ソフィーも、宮本の心を読んでいる。


見ていた高校生剣士たちは、あっけにとられている。

ソフィーの神速ともいえる突きを人差し指で受け止め、自分たちの剣道も全く通用しない。

そのうえ、全国でも有数の剣士である宮本先生が、光に軽く倒されてしまった。

しかも、今まで全く無名の光にである。

壁際にもたれかかり居眠りをしていた光を、怪しんでいた目は全くなくなった。


「普通の稽古をつけてもらおうかな」

「打ち合ってみたいなあ、最後は負けても仕方ないけど」

男子高校生からは、稽古、打ち合い所望である。


「まずはアドレスかなあ」

「どんどん、メールを打つ」

「ソフィーさんに、詳しく聞いてみよう」

「私たちが親衛隊になる」

よくわからないけれど、女子高校生は剣道よりは「お付き合い」が所望らしい。


ただ、男子高校生たちの「稽古、打ち合い所望」は、あっけなく無理だとわかった。

光は、また面倒くさそうに、壁際で眠ってしまった。


また、女子高校生たちの「お付き合い希望」も困難だった。

まず、ソフィーが、嫌そうな顔をしたこと、ソフィーのスマホに入っていた光をとりまく巫女たちの写真を見てしまったことである。


「う・・・ソフィーさんもきれいだけど、このルシェールって超美人・・・由香利さんも由紀さんもきれいだあ・・・うーん・・・あれ、華奈って子、超可愛い!」

すごい反応がかえってきたけれど、ソフィーは、あえて、春奈の写真を見せなかった。


「だって、年齢差もあるしさ」

「ほんと、いい思いし過ぎだしさ」

「何とか、春奈さんを追い出して、一緒に住みたいなあ」

そんなこともあり、女子高校生たちの希望は当然却下、春奈の写真も「腹いせ」で見せなかったのである。


結局、眠ってしまった光は、ソフィーの車の中でも、眠りこけていた。

ソフィーは少し呆れている。


「まあ、阿修羅にそんな練習なんて、いらないんだけど、実は私が見たかっただけで・・・」

「それにしても、目一杯飛んで、思いきり突いたんだけどなあ・・・」

「この時代では、もしかして勝つかも知れないって、甘かったなあ・・・さすが最強神」

「人差し指って・・・実力違い過ぎ」

時折、光の顔を見るが、まだまだ、あどけない。


「でも、抱きかかえられたしなあ・・・」

「まだ、この世では華奢だけど、相変わらずいい感じだ」

「この子が大人になる時って・・・相手は誰だろう」

ソフィーは、余分なことまで考え出してしまった。

その顔が、だんだん、赤くなって来ている。


「うーん、消去法で行くとだなあ」

「まず、華奈は消去、お子ちゃま過ぎ」

「強敵は、由紀さん、由香利さんか」

「由紀さんは、相模の地域神だけじゃない、世界でも類を見ない八方除けの寒川様の大らかで強い力を秘めている、その神々しさが、半端じゃない」

「由香利さんか・・・日本最高の守り神、伊勢大神の巫女か・・・日本の巫女のルーツ、熊野とも深い関係、圧倒的なパワーがあるしなあ」

「そこで、超強敵のルシェールかあ・・・マリア様の助力もあるしな、あんな医療行為と称して、光君の唇を奪った実績がある、うーん・・・一番強いかなあ」


「・・・まあ、春奈さんが、年輩で助かった・・・」

いろいろ考えるが、消去法の対象となるのは、「華奈と春奈」だけ。

絶対に、自らは消去法の対象にはしない、ソフィーであった。



「さあ、あと一時間ぐらいで着くよ」

「よだれは、出していないけどね」

ソフィーは、眠りこける光に声をかけた。


「え?もう?」

目をこすりながら、光は背伸びをしている。


「この寝ぼけ姿、三歳の時と変わっていないな」

「まあ、本当に可愛いなあ」

「やはり、参戦するかなあ」

ソフィーが、そんなことを考えていると、光が反応した。


「ああ、八部衆は、少し準備して来るって、何か作業しているらしいよ」

「それから、彼は、何か違う薬を作っているらしい」

恐ろしく低い声である。


その声を聞いて、「光争奪バトルへの参戦」ばかりを考えていたソフィーは姿勢を正している。

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