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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
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神保町の絶品ラーメン 伊豆への出発の朝

「うん、本当に昔ながらの小さな店だから」

車を駐車場に置き、光の案内で、四人は本当に小さなラーメン店に入った。


「わ・・・カウンターで・・・昭和って感じ」春奈

「でも、気取りがなくていいな、実質本位さ」ソフィー

「うん、ラーメンが出てくるのが速い」光

「うん、私は、チャーハンの小さいのも頼んだ」華奈

「あ、私も頼む」春奈

「うん、私も・・・」ソフィー

結局、全員が半チャーハンを頼んだ。


「わー・・・このスープ絶品!」春奈

「麺も・・・ホッとする」ソフィー

「食欲をそそるバランスが最高なんだ」光

「チャーハンも、すごく美味しい!」華奈

四人とも、大満足のようだ。


「結局、ケンラン豪華だけが人の心を捉えるんじゃないね」春奈

「あのご主人も奥さんも、本当に謙虚に仕事に励んでいる」ソフィー

「人の心を傷つけるのは、結局ゴウマンさだと思う」光

「とにかく、大満足です、光さん、いいお店紹介してくれてありがとう、さすが私の光さんだ」

華奈は、ここでもしっかりアピールをする。


「華奈ちゃん・・・そういうことは、あまり・・・」春奈

「心の中でね・・・」ソフィー

「いや、そこまで言わないと、負けちゃうから」

華奈はやはり、一歩も引かない。


「まあ、でも、春奈さんが華奈ちゃんに負けることはないし」春奈

「ソフィーだって、それは同じ」ソフィー

なんだかんだと、細かい攻防戦は発生したが、光がすぐに店を出てしまったので、いつのまにか、停戦状態となった。

何しろ、長居が出来そうにない、店の外に人が並んでいる状態だった。


ラーメンを食べた後は、神保町界隈の散歩となった。

様々な古本屋をのぞき、ソフィーが華奈を送り、光の家に戻った。

午前中のひと騒ぎはともかく、平穏な夜となった。


光家の夕食も、簡単なものということで、湯豆腐。

とにかく、伊豆の温泉では豪勢な食事が予想されるから、という光の発案、ひとまずの懸案が片付いたこともあり、春奈の望んでいた光との、「落ち着いた食事」となった。

その日の夜も、本当に平穏な夜となり、春奈も、久しぶりにぐっすりと眠ることが出来た。




さて、とにもかくにも、大晦日となった。

午前八時には、西伊豆の叔母奈津美の温泉旅館から、お迎えが来る予定になっている。

そうなると、当然、午前八時には、家を出る準備が出来ていなければならない。

普段の休みの日などは、光は寝ている時間であり、春奈も々不安を感じたけれど対策は講じなかった。


「どうせ、大騒ぎする小娘華奈が来るさ、はきちんとメイクをしよう」

既に二五歳の後半となった春奈は、少していねいにメイクに励んでいる。

そして、案の定、小娘華奈が、七時半にリビングに入って来た。


華奈は、メイクに励む春奈を横目に、余分なことを言い、二階に駆け上がっていく。

「まあ、おきれいになるんですね、どうせお風呂で無駄になるのにね・・・」


春奈は、華奈の一言一言が気に障ったけれど、お風呂に入れば、「有無を言わせない身体の格差」を見せつけることが出来る、そう思い、「全く反応をしてあげない」と、思い、事実その通りにした。


少し遅れて華奈の母、美紀も入って来た。

西伊豆からの迎えは、光の家に来るので、一緒に乗り込む予定になっている。


「まあ、お正月というのに、うちのだんなも出張中で、史さんも出張、圭子さんのところも、春奈さんの父さんも・・・ああ、今年は全員北海道か・・・結局史さんのところで、みんなで集まっているのかな・・・でも、どうしてこうなるのかなあ・・・」

美紀は、少し首を傾げている。


「・・・それは、妻の巫女さんたちが強いから」

春奈は、口走りそうになったが、やっとのことでこらえた。

何しろ他人の心を読む力は、巫女集団は強い。

それに、もしかしたら、今年の、この状況に「何らかの意味がある」とも、感じているのである。


それでも、しばらくすると光と華奈が二階から降りて来た。

何故か、二人とも、神妙な顔をしている。

これには、春奈も美紀も気になった。


「どうしたの?華奈、真面目な顔しているけど」美紀

「ねえ、光君、おなかでも痛いの?」春奈

心配になって聞きだそうとするが、二人とも神妙な顔を変えない。


「いや、特に何もないよ」光

「うん、とにかく普通に準備して、光さんのお母さんの写真もしっかり持ったよ」華奈

二人からの応えも、まったく普通なものである。

ただ、どうにも、特に光の顔が、ウロタエ顔。

そして、光の手に少し白い紙の束のようなものが見えている。

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