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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
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首相からのお願い

「ほら、明日から体重計乗れない」楓

「じゃあ、ガマンする?」春奈

「それは楓には無理・・・」圭子

「ほんと、楓ちゃんって、どっしり体型になったね」美紀

「うーん・・・そのお尻の肉がね・・・ハンパない」圭子

「ちょっとやかましいけれど危険な会話、こんな美味しいもの食べて、体型の話など無粋さ」

楓はむくれながらも、食欲はおさまらない。


「まあ、楓ちゃんも華奈ちゃんも、これからってこともあるしさ」

ようやくニケが助け舟を出す。


結局巫女たちは体型を気にしながらもデザートに余念がない。


「しかしね、時の首相を前にして、全く物おじしないで、発言出来る」

圭子は由香利を見ている。


「うん、たいしたものだね、さすが・・・」

美紀も目を細めている。


「今までもポイントポイントで、登場しています」春奈

「上手に光君たちをリードしているみたい」美智子

「由紀さんも、ルシェールも、華奈ちゃんも力が強いけれど・・・」ニケ

「少し別格かなあ・・・全てを兼ね備えている」美紀

「・・・ただ、それと、結ばれる、結ばれないは別かな」圭子

「うん、まだまだ早いんだけど、光君の血を引き継ぐ男の子が必要なんだ」美紀

「まあ本当に早いけれど、おそらくこの部屋にいる女の子たちの中からだね」美智子

「・・・うーん・・・誰かなあ・・・それともまだ・・・」圭子

「まあ、春奈ちゃんが、もう少し遅く産まれていれば、決まっちゃったんだけどね」

美紀は、春奈の肩をポンとたたく。


「・・・そう・・・それがねえ・・・」

春奈の落胆が始まった。


「まあ、前世で良すぎたんだから仕方ないさ」

圭子は春奈の落胆は仕方がないと思っている。

「それでも、一緒に暮らせるんだから、いろいろと楽しめるじゃない」

美紀は、いたずらっぽい顔をする。


「え?」

春奈の顔が突然、赤くなった。


「いや、そういう意味じゃないって・・・」

圭子の言葉で、母親巫女集団が全員笑っている。



光や坂口、首相も呆れ顔で見ていたけれど、途中で別室に案内された。


「まあ、大変なことで・・・」

首相は苦笑いをしている。


「いや、それでも光君のことを、しっかりとサポートされています」

「ありがたい限りですよ」

坂口は、真面目な顔になった。


「えっと・・・」

光は坂口の表情の変化を見て、これから「話の本題」が始まると思った。

坂口と同様に、首相の顔もいつのまにか真顔である。


「ああ、本当に突然、お呼び出しして申し訳ない」

まず、首相は頭を下げた。


「あ、はい・・・いえいえ・・・」

光としても、一国の首相に頭を下げられれば、何も言い返すことは出来ない。

素直に、首相の次の言葉を待った。


「先ほども、申し上げましたが、夏のコンサートの日の暴力集団の壊滅と、昨日のクリスマスコンサート、大聖堂前でのお働き、この国の政府の長として、心よりお礼申し上げます」

首相は、再び、頭を下げた。

そして、続けた。

「それで・・・これからについてなのですが・・・」

首相の顔が、すこぶる緊張している。


光の隣に座る、坂口も姿勢を正している。


「特別に、一つの仕事をお願いしたいのです」

「光様の、特異な御力で、この世の歪みを糺していただきたい」

「いや、毎日とか、常時ということではありません」

「光様の、気が付いた範囲での対応で、構いません」

「もちろん、今まで通り、学生、音楽大学を目指す学生という立場で構いません」

首相は、まっすぐに光の目を見ている。


「うん、光君の、本当の姿については、私からも、首相に話させていただいた」

「それに、本当の姿・・・もう言ってしまうが、阿修羅様自身が、首相の夢に現れたそうだ」

「それ以来、日本政府、公安としても光君の警護は、隠密に続けて来ている」

坂口も、光の目を見た。

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