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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
194/419

第194話努力次第?由紀の協力

「まあ、努力次第ですかな」

地蔵がクスッと笑った。

そして再び錫杖の鈴を鳴らした。

さっきよりは、大きな音になる。



「ふう・・・すごい音」春奈

「努力次第か・・・」華奈

二人がブツブツ言っていると、阿修羅も地蔵の姿も消えている。

校舎入口も、いつもの朝の風景に戻った。

光は、いつもの通りヨタヨタと前を歩いていく。


「努力次第って、地蔵様言っていた、だから安心した」華奈

「そう・・・でも、今日のお弁当は?自分で作るとか、努力したの?」春奈

「お母さんが作った」華奈

「作ってくれたでしょ、まだまだ努力不足というか、マイナスだ」春奈

「うーむ、春奈さんにしては、正論だ」華奈


「春奈さんにしては」とは何だ、と思ったが、春奈は反発が出来なかった。

朝から、呪文など唱えて阿修羅と地蔵を直に見てしまった。

どうしても、身体の芯が疲れてしまう。

いつも元気ハツラツの華奈でさえ、顔を少し蒼くして、自分のクラスに歩いて行った。


「こんなの毎日続いたら、持たないなあ」

「光君もこんな感じなのかな、阿修羅の後は・・・」

「それにしても、この学園まで来ているんだ・・・恐ろしい・・・」

「何等かの形で、結界を張らないと、学園の生徒まで危ない」

「癒すことが出来ても、結界は張れないなあ、私も」

「華奈ちゃんは、導きの巫女か・・・華奈ちゃんでも無理」

春奈の顔が、少しずつ蒼ざめていく。


「春奈先生」

隣に女子学生が立った。

光のクラスで隣に座る由紀である。


「ああ、由紀さん。おはよう」

春奈は、何も気づかなかった。

目の前で見た事件と、今後のことが不安で頭が一杯だったのである。


「心配しないでいいですよ」

「私も協力しますから・・・」

由紀は不思議なことを言った。


「・・・協力って?」

春奈は、由紀のいうことがわからない。


「はい、阿修羅様も地蔵様も見えていましたよ」

「それから、もう、あの連中に好き勝手なことはさせません」

由紀の顔も真剣である。


「由紀さん・・・貴方って・・・」

春奈きの顔も真顔になった。

「はい、相模寒川八方除の巫女です、寒川の神は、全ての災難に結界を張ります」

由紀は、拳を握りしめた。



「由紀さんは・・・いつから見えていたの?」

春奈は、気になった。


「うん、阿修羅様自体は、ボクシング部の良夫君の時に見えました」由紀

「へえ・・・私たちは何となくそういう知識があったんでわかりやすいんだけど」春奈

「うん、寒川の神は、罪やけがれ、災難を取り除き、幸せに包み込む大らかな神、関八州の鎮守として全て御見通しですよ」由紀

「そうかあ・・・行ってみたいな・・・」春奈

「ああ、一度お見えになってください、お待ちしています」由紀

「光君も連れて行くかな」

春奈は、光のストレスも少しは緩和されると考えたのである。


しかし、由紀はその言葉で少し笑った。

「でも、光君なら、子供の頃から来ていますよ、よくお父さんとお母さんも一緒にね、七五三も寒川神社だった」

由紀の口からまた、驚きの言葉である。


「え?そんなの知らない・・・」

春奈は焦った。

まだまだ、光のことで知らないことが多すぎる。

「うん、小学校の五年生までは、よく寒川神社に来て、一緒に遊んだんです。でも、それから全然来なくなって・・・」由紀


「へえ・・・」

春奈は、それ以外の言葉が出ない。

まさに唖然そのものである。

「それでね、春奈先生」

由紀が真顔である。


「うん・・・」春奈

「光君と私、小学校は違ったけれど、同じ私立の中学、同じ高校なんです・・・人づてに光君の進学校を聞いて、中学から私、同じ学校に入ったんです」由紀

「へえ・・・」春奈

「それでね、中学生になって再会した時に、光君ってすごく暗い顔になっていて、心配でたまらなかった」

「高校生になってもそんな感じ、最近は阿修羅様が入っているけど、それも不安」由紀

「うーん・・・それは私たちも同じ、でも由紀さんがそういう人ってわかって安心しました」

春奈は本音である。

ある意味で、自分たち奈良町の人間以上に光を知っている。

心強い仲間が増えたと思った。

「はい、取りあえず私たちの周りには結界を張りましたが、とにかく邪が強い相手、油断はなりません」

由紀は、一礼をしてクラスに歩いて行った。


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