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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
191/419

第191話異変情報と光と春奈の前世?

春奈の携帯に連絡が入ったのは、翌日の夜十時。


「ねえ、春奈ちゃん、ナタリーからの情報なんだけど」

奈良の圭子だった。

時間的にも遅く、春奈も少し不安を覚えた。


「え・・・何か?」

春奈の声も少し震えた。

「昨日ね、いかにも南欧人のカトリック神父が数十人、神戸の港に現れたんだって」圭子

「はい・・・」春奈

「それでね、まずあちこちのカトリックもプロテスタントも含めた教会の前で、何か古い呪文を手分けして唱えたらしい」圭子

「え・・・」春奈

「普通の人の目ではわからないんだけど、うす黒い雲の幕のようなものが、その教会を覆っているみたい」圭子

「・・・それは・・・いったい?」春奈

「よくわからないんだけどね、今、ナタリーは鎌倉のマルコと連絡を取っているので、春奈ちゃんにもってね」圭子


「そこの教会に入った人は何か変化が?」春奈

「うん、すぐにはわからない、だけれど、その人たちの身体の力が失せて、顔も蒼くなっている、ただ気が付かない程度らしい」圭子

「もしかして・・・それって、正を邪に変える・・・」春奈

「うん、よく知っているね、反対呪文に関係あるのかもしれない」圭子

「すぐにわからないということは、少しずつ危険が育つ」春奈

「おそらく、そのクリスマスを標的に」圭子

「神戸から出ることは?」春奈

「うん、あの人たちのやることは、いつも同じ、小物を偵察にして遠巻きに攻めてくる」圭子

「まずは、都内を外して、外側からですか・・・」春奈

「うかうかしていると、いい加減な寺社では、やられる」圭子


「キリストの教会以外にもですか?」

春奈は背筋に寒さを感じた。

「うん、関係ない、人の想いとか念がこもる場所には、必ず取りつくから」圭子

「取りあえずできることは・・・」春奈

「とにかく、光君の周りに結界を張る」圭子

「うーん・・・出来るかなあ」

春奈は不安を覚えた。


「あのさ、光君のクラスの隣に座っている子にその力がある、あの子は信頼できる」

圭子は、突然不思議なことを言った。

「え?圭子さんは、知っているんですか?」

春奈は驚いた。


「あのね・・・私の力は、透視する力、何でも見えちゃうのさ」

圭子は、とんでもないことを笑って話している。

「・・・そうでした・・・見通しの巫女様でした」春奈

「それからね、光君にとって、一番似合う人は、あの子のようなタイプかな」

圭子は、またしても、驚くようなことを言う。


「え?どういうことでしょうか」

春奈は、顔が引きつってしまった。

まさか圭子から、そんな言葉を聞くとは思っていなかった。


「うん、光君と会話が長続きする人、光君の心のストレスを緩和できる人」圭子

「うん、確かに電話している姿は、本当に普通の光君のような気がしています」春奈

「悪いけれど、今の華奈ちゃんでも、ルシェールでも緩和できていない、それは美紀さんも、ナタリーもわかっている」圭子


「・・・」

春奈は、自分の名前が出なかったことに、少し不満を感じている。

年齢差もあるし、教師と生徒という公の立場の違いもあるが、どうにも気に入らない。


「あはは、何気にしているの?しょうがないじゃない、今の世はそうなっちゃったんだから」

すると、突然、圭子が笑い出した。

まるで春奈の内心を見透かしているようだ。

しかし、春奈には、今の世だとか、圭子の笑いの意味が全くわからない。


「あのね、私はあなたの力の系統とは違うから、いろんなことが見えるんだけどさ」

「私たちとか、光君とか史さんを含めてだけど」圭子

「はい・・・」春奈

「何度も生まれ変わっているの、一応男性と女性は同じなんだけど」圭子

「え?」春奈


「だからね、春奈ちゃんが光君の奥さんだったこともあるし、母だったとか、娘だったこともあるってこと、もちろん私も楓も、華奈ちゃんも美紀さんも美智子さんも菜穂子さんもね」圭子


「えーーーー?」

春奈は、腰が抜けるほど驚いてしまった。


「ああ、ナタリーとかルシェール、ニケもそうかな、彼女たちのほうが古いかもしれない」

圭子は、更に驚くことを言う。


「・・・あの・・・もう少し深く読んでもらえると・・・特に私とか・・・」

春奈は、その話で、少しうれしくなった。

ただ、光と、どんな夫婦だったのか気になった。


「え?春奈ちゃんと光君の時?ちょっと待っていて」

圭子は、しばらく黙った。

何かブツブツ呪文のような声が聞こえる。


「うーん・・・ドキドキする」

聞いてみて、もし、変な夫婦関係だったらどうしようと思った。

その当時の光が、万が一、華奈に浮気などしていたら、今の寝呆けている光を、張り倒そうと思った。

ようやく圭子の言葉が聞こえて来た。

「・・・春奈ちゃん、知らない方がいいかも」

圭子は、少し声を落している。

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