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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
172/419

第172話光と軽音楽部

月曜日となった。

光の通学は「明るく元気な」美少女華奈の挨拶が起点となる。

何しろ華奈が朝からインタフォンの前で大騒ぎをする。


「光さーん、朝ですよー、お迎えですよー!」

光にとっても春奈にとっても、耳をつんざくほどの明るく元気な声が毎朝定時間にインタフォンから聞こえてくる。


「あそこまで、大声出さなくても・・・」

春奈は顔をしかめるが、対応が出来ない。

いつの間にか合鍵を持っている華奈が、どんどん光の部屋に入っていくのである。


「まあ、亀反応には目覚まし娘でいいや」

「インタフォンで騒がなくても、そのまま入ってくればいいのに」

「騒ぎたい、目立ちたいだかけかな」

そんなことを思いながら、既に二十五歳になった春奈は、二階で大騒ぎをする華奈は無視し、丁寧にメイクに励むのである。


「まあ、毎日大変ね」春奈

「いえいえ、当然のおつとめ」華奈

「たまには休んだら?」春奈

「元気は若者の特権」華奈

「最近、太った?」春奈

「いえ、少しだけ」華奈

「そうかなあ・・・」春奈

「だんだん大人体型になるのです」華奈

「そう?幼児体型がそのまま拡大しただけだよ」春奈

「・・・気になることを」華奈

「お母さんの若い頃の方がスタイル良かったりして・・・」春奈

「・・・少しは若者にイタワリの心が必要では?」華奈


隣を歩く光にとって、どうでもいい会話が、日々の通学時間の目一杯、続いている。

それでも、さすがに学園内では、「会話」は停止となるが、それぞれの心中でのバトル停止が為されるかは、定かでない。


「あれ・・・」春奈

「あの人たち」華奈

今日も、いつもと同じ雰囲気のまま、学園内に入った光の前に数人の男子学生が立っている。

ただ、今まで睨んできたような、特に格闘系男子ではない。


「ああ、軽音楽部かな」春奈

「へえ・・・何だろう」華奈

「うん、じゃあまた後でね」

立ち尽くす春奈と華奈に、軽く挨拶をして、光は軽音楽部男子の中に入っていく。

光の顔は、途端に開放感に満ちている。


「どうかな、光君」

廊下を歩きながら、軽音楽部の部長久保田が声をかける。

「文化祭ですね?」

光も頷いている。

「一緒にね、セッションしたくてさ、音楽部を抜けるってことじゃなくて」

同じく軽音楽部の副部長清水も声をかける。

「うん、時間があえばいいかなあ・・・」

光も否定しない。

「うん、音楽部も毎日じゃなくなっているし、空いた日に一時間ぐらいでどう?」久保田

「曲は光君の好きなのでいいよ」清水

「ああ、演歌以外は、何でもいいです、たまにはジャズもいいな」光

「そうかあ・・・楽しみになって来た」久保田

「光君となら、何でも出来そう、盛り上がりそうだ」清水

「お昼にクラプトンとか?」光

「おーーーいいねえ・・・」久保田

「気合が入りそうだ」清水

「祥子先生にも許可とっておくよ」久保田

「うん、ありがとうございます」光


ようやく光の目が覚めたようである。

足取りも、幾分しっかりとしている。

光は、久保田と清水に握手をしてから、自分のクラスに入った。


席に着くと早速、隣の由紀が話しかけてくる。

「ねえ、光君、軽音楽部とも何かするの?」由紀

「うん、まだ正式じゃないけれど、文化祭で何か遊ぼうかなあって」光

「へえ・・・楽しみだなあ、いつから練習するの?」由紀

「うん、今日のお昼、音楽室でちょっとやるかな」光

「ねえ・・・聴きに行ってもいい?」由紀

「え・・・いいけど・・・でも初めての練習だよ?」光

「いいの、そんなの・・・だってさ、光君の音楽、コンサートから聴いていないし」由紀

「うん、それはそうだ」光

「光君も格闘部ばかりに狙われていて、心配でしょうがないけど、音楽ならいいね」由紀

「ああ、格闘系は、面倒でしょうがない」光


「それにさ、光君が軽音楽部の人と話していたの広まっているよ」由紀

「え?今話したばかり」光

「だって光君は有名人だもの、すぐに広まるさ」由紀

「そんなものかなあ」光

「クラスの人たちも行くかもしれないな」由紀

「ええ?そんなの早いよ、まだ、曲も決まっていない」光

「いいの、聴きたいんだから」由紀

「まあ、由紀さんたちならいいかなあ、でも、曲決めるだけかもしれない」光

「ちょっとだけ音出して」由紀

「わかった」光


光にしては、珍しく由紀と会話が長く続いている。

というよりは、他の女性と比較しても、数倍長く会話が続いている。

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