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阿修羅様と光君  作者: 舞夢
139/419

第139話ルシェールと光の婚約発表?それと光の耳・・・

「わーーーっ!」

「ほんとにルシェールだ、いつから?」

「ほんと、きれいになって!」

春奈まで大はしゃぎ、大興奮している。


そして、そのままリビングに招き入れた。


「何だ、光君が言っていたフランス人は、奈良のルシェールだったんだ」春奈

「もうはやく奈良のルシェールって言わないから」華奈

「光君のそういういい加減さが、トラブルを起こすの」春奈

「ねえ、ルシェール、光さん、ホテルでぼーっとしていなかった?ごめんね」華奈

「またすぐにルシェールのことわからなかったとかさ」春奈

「ねえ、子供の頃あんなに一緒に遊んで」華奈

「でも、華奈ちゃんだって、よく覚えていなかったんだって」

春奈の言葉の裏には光への批判と、華奈への「反撃」が込められている。


春奈と華奈の、テンポの速い会話にルシェールは笑いをこらえきれない。

ただ、光はポカンとして聞いているだけ。

しかし、その光に、少しずつルシェールがすり寄っていく。


「それにしても、ルシェール美人になったよね、昔から可愛かったけれど」

春奈はお茶を出しながら、ルシェールのあまりの美人さに驚いている。


確かに髪は輝くブロンド。

肌は真っ白、きめが細かい。

顔は、天使のように愛らしい。

そして何よりスタイルが抜群である。

胸とお尻がほどよく発達し、ウェストはキュッと締まっている。

未だに「幼児体型」から抜け出せない華奈とは、段違いである。


「いえいえ・・・そんなことは」ルシェールは顔を赤らめる。

まるで大輪の薔薇が咲いたような輝きである。


「それで・・・クリスマスコンサートって・・・」

じっと押し黙っていたというか、声を出すことが出来なかった光がようやくルシェールに尋ねた。


「ああ、ごめんなさい、急にあんな話しちゃって」

ルシェールは光に謝っている。

久しぶりのルシェールの登場に興奮していた春奈と華奈はやっとクリスマスコンサートの話を思い出した。

「まったく最初からちゃんと言わないから怒られるの」春奈

「ほんといい加減、私がついていないと何もできない」華奈

春奈と華奈は、それぞれ「勝手」なことを考えているが、次のルシェールの言葉で表情が一変することになる。


「それでね、その時にね、光君と婚約発表しましょう、やっとだね」

ルシェールは満面の笑みを浮かべている。


しかし光はキョトンとした顔・・・春奈は茫然、華奈は口を「への字」に結んでいる。


「・・・やっとって何さ」華奈

「どうしていきなりなのに・・・やっと?」春奈

「どうして光さんがルシェールと婚約?私が先約のはず」華奈

「英語すらちゃんと出来ないくせに、フランス語?」春奈

あまりの突然の話に華奈と春奈の頭は混乱を極めた。

頭の中でさえ、たいした反発が出来ていない。


ただ、光からの反応は三人を失望させることになった。

その、光の反応は、誰が聞いても頭を抱えるものである。


「え?クリスマスコンサートでおでんを出すの?」

「おでんと、イエス様もマリア様も似合わないと思うけれど」

「でも、合うとすれば味噌かなあ・・・」

「いずれにしても寒い時期だからいいかなあ・・・」

つまり光の「いい加減な耳」は、「こんやく」とは聞いていない。

「こんにゃく」と聞いているのである。


「おでんの発表に、どうして僕が?」

光が言いかけた時である。

ルシェールが泣き出した。


「もう・・・ひどいよ、光君!」

「いい加減な耳ってことは知っていたけれど」

「本当に思いつめてやっと言えた婚約発表を・・・こんにゃくなんて」

「もう・・・許せない!」

ルシェールは真っ赤になった。

それで、あろうことか光に抱き付いて泣いている。

そして光は、ルシェールの「圧力」に、そのまま押し倒された。

それも仕方がない。

華奢な光より、ルシェールのほうが体格も立派で体力もある。


「許せん!」春奈

「だめ!」華奈

「おでんで十分」春奈

「辛めの味噌でいい」華奈

言っていることがよくわからないが、普段の内面では対立する春奈と楓は協力を実施した。

ルシェールを光から、「力づく」で引きはがしたのである。


「それで、どうして婚約発表なの?」春奈

「私が先約のはず」華奈

「光君がいい加減なことは認めるけれど」春奈

「私だっていつかは、大人の体型になる」華奈

特に華奈の言葉は、意味不明であるが、二人協力して「外敵」に立ち向かう。


「ああ、四歳の頃ね、光君が二歳か・・・」

「奈良の教会でね、一緒に座って手をつないだの、その時にイエス様とマリア様の前で将来を誓い合ったの」

ルシェールは、尋問者二人にとって、「聞き捨てならないこと」を簡単に言ってしまう。

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