第109話極秘集団の戦闘開始
コンサートホール前の広場に「極秘」の集団が集結している。
全ての男たちは黒いヘルメット、黒いサングラス、迷彩服を着ている。
また全員が刀やライフルを携え、数百人もの規模に膨れ上がっている。
「その武器、弾薬を捨てなさい」
機動隊隊長がマイクで声を張り上げる。
「一体お前たちは何だ!」
「何のためにここに集まっている!」
タクシーの運転手を務めた刑事も声を張り上げる。
しかし「極秘」集団は、何も応えることがない。
会長から指示されているのは、マンションの晃子の部屋の鍵の奪回と光と晃子の身柄の拉致。
「極秘」集団自身が、何故ここまでの武器弾薬を所持してまでの動員を指示されたのか、わかってはいない。
その上「極秘」集団のトップからは「命を賭して」までの指示を行われている。
「極秘」集団は、元来、元自衛官の集団。
その全員が自衛隊で、暴行事件等、何等かの不祥事を起こし、除隊された経験を持つ。
結局、その後どこにも就職先が無く、同じく元自衛隊の「会長」に「極秘」集団に誘われた。
その後は、これ程の集団で活動を行うことはなかったが、日本各地の裏社会と争いながら、「会長企業のための」活動を繰り広げて来た。
そして、活動相手に、時折は殺人や今後まともな生活を行えない程の障害を負わせる。
さすが入念に訓練した自衛隊の戦闘技術により、ほとんど自らが被害を受けることはなかった。
活動結果についても、相手が闇社会であることとや、企業のマスコミに対する莫大な広告料から世間に知られることも無い。
証拠隠滅も巧妙に行った。
間違っても警察当局に尻尾を掴まれることも無かった。
「おい!指示が守れないのか!」
機動隊隊長が再び声を張り上げた。
「凶器準備集合罪で全員現行犯逮捕する」
刑事も再び声を張り上げる。
ようやく「極秘」集団のトップが一歩前に出た。
極秘集団全員を前に話をする。
「この武器を捨てて全員逮捕となれば、俺たちには何も残らない」
「俺たちは、命令に従うだけだ」
「大恩ある会長に誠を見せる」
「戦って負ける相手ではない」
「機動隊にしろ、警察にしろ、大した武器は無い」
「そんな相手に、オメオメ首を差し出すなど、ありえない」
「どうせ、何も残らないのなら、思いきり闘って死ぬ」
「極秘」集団のトップが右手をあげた。
そして、「極秘」集団全員がライフルを構えた。
「ふん!」
「全員、抹殺!」
「極秘」集団のトップの合図で、すさまじいライフルの照射がはじまった。




