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ゼロマグナム

一編

●ゼロマグナム●


キミがカラダを震わせると

心臓を握られたときのように

自分のカラダから歓喜の声が聞こえてくるんだ

なんでだろ


ベッドに横たわり

服装を乱して素肌を露わにするキミは

ボクが服を殻のように脱ぎ捨てる姿を

瞳で捕らえて 離そうとはしなかった

そしてボクは それに気付きながらも

ワイシャツだけを脱ぎ捨てて

ズボンを履いたまま

キミの形の良い胸を掴んで

揉みほぐした

その膨らみの更に先にある

小さなピンクの粒を

歯先で軽く引っ張ったり

舌の先でチロチロと舐めつつく

その間に指でキミの頬を撫でようと

指を近づけたら

それを口の中に頬張り

中で何度も舌を絡めてきたから

指で奥深くまで突いた

そしたらキミは苦しそうに咳をして

涎をこぼして涙をこぼして

ボクの背中に手をまわして

爪をかけて血をこぼした


ボクはキミの口を口で塞ぎ

鼓膜を破く程の叫び声を飲み込んで

糸を引きながら絶ち

押し寄せる波に抗いながらも

ぬめり気のあるドアを開ける為に

表面に塗り固められたニスに

舌を這わせて唾液を付けて

指でなそりながらドアノブを探し

探りよせて見つけたそれを強く握りしめ

何度か捻ってから開ききったそれに

ザクロを割るように棒を押し入れた

赤い果汁にまみれた手のひらに微笑み

叫び狂うキミを置いていき

ボクは前へ前へと進んでいく

ドアの向こうの奥の奥にまで

届いた波を受け入れて

ドアの向こうの奥の奥の壁に

バケツ入りの白いペンキをぶちまけて

息を潰さずに目を閉じた

バケツからは まだ

白いペンキがこぼれかけている

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