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化石ドラッグ

二編

●化石ドラッグ●


溶けていく感情の束を

石の中に淹れ

ヤクよりも強い興奮を

尖らせて眠る


果実は今 潰れていく

肉を握りしめて

タネを見つけて

空とともに うごめいていく鳥に

手を伸ばして

喰らいついて

墓場の前に置き忘れたカラスに

色を掛けて 白く染め上げる


はるか草原の中

光を見つけたヒマワリの下で

堕ちることなく朽ちるタネを

むしりとって 地面に落としていく

何度も堕ちるは黒い雨

のどに通してメを開ける

その視界は狭まれて

その手のひらには白い虫

恐れる記憶もなくしてく

恐れる世界は広がるけれど


飛び行くサクラ

カナメの帽子

空に舞い散り灰となる

風に乗って

肺の中は固まって

プラスチック箱の中に

汚物を吐いて眠りにつく


潰れる痛みは無くしたけれど

渇きが止まることはなく

照り輝くのは太陽だけで

見つめ続けてヤケドした

空を支配し笑い続ける

唯一の救いはこの夜の月だけ

寄りどころはドコにもなくて

夢を届けに空を飛ぶのは

白い白いカラスだけ

肉を無くしたこのカラダ

意識すらも残さずに

風の導きの言うとおり

砂にまみれて骨を隠す

全てを露わにしたこのカラダ

全てを砂に隠していく


月は空で笑ってる



●日傘●


空からの光を

完全に遮断はできない

だけど

抵抗くらいはさせてくれ

その光

オレには眩しすぎるんだ



●かくれんぼ●


もういーかい?


まーだだよ


もういーかい?


まーだだよ


もういーかい?


まーだだよ


もういーかい?


まーだだよ


まーだだよ


まーだだよ


まーだだよ


まーだだよ




まーだだよ

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