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ぅわ…ちょっ…速すぎ…

一編

●文字の早打ち●


少年は ケータイで 文字を打てることを知った

だから ケータイで 文字を打つことにした

野球の球はもう 打てないから

だから ケータイで 文字を打つことにした

その前に ケータイを強く握り締めた

打てば打つほど打てるようになった

慣れを覚えれば至極簡単

彼はゼロワン打法を覚えた

アンダースローも軽々と打てる

「トゥルーン」と来れば「トゥルーン」と返す

「ごまちょめん」と来れば「ごまちょめちょめ」と返す

そう 彼には才能があった

そしてその彼を鍛え上げた つまり

彼にゼロワン打法を教えた老子は

百年以上 山ごもりをしており

ヒゲはモッさモッさの上に

牛乳のように真っ白で

シルクのように艶やかなのだ

それが老子の自慢であり

老子の手足だった そう

老子は手足を使わずに

ヒゲで文字を打つという それも

「もうビックリし過ぎてアレ出しそう」

という言葉を一秒で打ち込めるという

クソすごいものだった しかし

もっとすごいのは彼の方で

「もうビックリし過ぎて、あん、いやん、やめて」

という言葉を零コンマで打ち込むという

クソすごいものだった それも

すべて全ては老子のおかげというワケでもなく

むしろ彼は弟子入り前から

老子よりステータスは上だった しかし

ならば何故彼は

老子の弟子入りをしたのか というと

答えは至極簡単で

老子がアレを彼の口のなかへ突っ込んでくれるからだった ちなみに

彼も 老子も 文字は打っても

メールを打ったことは無かった


だってさ 山奥なんだもん


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