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本屋に群がるモノ

一編

●本屋に群がるモノ●


カメムシがいた

それも なんだかハンパじゃない量だ


透明なガラス窓が

うごめく緑色でびっしりだ


ははは は 入りたくねぇ

でも 入らないと

あのコミックの最新巻が

買えないしなあ と


意を決して

オレが入ろうとした場所は

本屋です。という雰囲気を

微塵も残していなかった


カメムシハウス

ここに名前を付けるのならば

恐ろしい程に順当な名前だろう


その当時は

ケータイを持ってなかったオレ


持っていれば

ムービーか写真は確実に撮ってたな

そしてきっと 幾度となく

吐いていたことだろう


そんな場所に一人突っ込んだ

足元のカメムシを潰しながら

がむしゃらに突っ込んだ

く なんて臭さだ

でも 潰さずに行く余裕はない


そして今 眼前には目的の場のドアが

もちろんドアノブにもアレがびっしりだ

しかし ここで逃げてはダメだ

そう思い アレらごとドアノブを握り締める

グチャグチャと醜い音

気が狂いそうな触感

今までの比ではない臭さ

ショック死しそうだ

カメムシに殺されてたまるか


気分的にそこら辺で


「ひゃっほおおぅ」


と叫びたいところだったが


本屋の裏口から店員が出てきたので

やめた


「こっちです、お客さん」


「店員さん、なんですか? この

カメムシパニックは」


「いやあ、ワタシにも分かりません」


店員にも分からないらしい


ならば仕方ないと


とりあえずカメムシは置いといて


コミックを買うことに専念しよう


店内には裏口から入った


さすがに店内には

カメムシはいなかった


コミックの最新巻も

売り切れて無かった


なんだこの やるせない気持ちは

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