表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
297/300

遺産

●遺産●


詩人は生前、たくさんの詩を披露してきた。

しかし、芸術的感性の薄い現在絶賛生存中の阿呆どもには、その良さはまったく分からず、よく分からないレバーを引いてみては「うーん……」と頭を抱えこもうともせずにうなっていた。


そんななか、唯一的を射た答えを導くと言われている島田紳助すら、その詩らを見て聞いて、よく分からないレバーを引いてみては「うーん……」とうなっていた。しかし阿呆と違うのは、良さが分からないからうなっていたわけではないということ。……嫉妬。嫉妬である。詩人の未発表だった詩も含めて、全てを知ったあとでの、大きな嫉妬である。


いつもの調子で笑いを交えながら、毒を吐きながら深イイですよという。

この人が言うから深イイのだ。

なぜなら私にとってみれば彼の詩は「うーん……」だからだ。

だったからだ。


価値の在る物は、価値の在る人に認められて初めて、価値を得るのだ。



●香りの価値●


花には香る、価値がある。

それは、イイ匂いだからです。


ウンコには香る、価値がある。

それは、イイ匂いだからです。


花には蝶やカブトムシや小学生がミツを吸いに寄ってくるのです。それのキッカケが匂いです。


ウンコにはハエや小学生やイヌが、匂いの正体を見極めるために寄ってくるのです。それのキッカケも匂いです。


クサいクサいクサいクサいクサい

クサいクサいクサいクサいクサい


それもまた、イイ匂いの証しです。

好きになれとは言わないけれど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ