表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
277/300

ぬるま湯

●ぬるま湯●


片手のシャワーをシャーって


全身に浴びせたあとに


背中に熱の雨を浴びせながら


シャンプーを付けた手で


ガムシャラにかき回したあと


白いボディソープを付けなおした手で


背中を除いた全身に手を滑らせる


手やカラダから溢れ出すアワが


バスタブや壁に飛び付いて


しゅうしゅうと呼吸をしている


そのアワを見つめながら


全身に熱めの大雨をかぶせる


アワもカワも垢も全て脱ぎ捨てて


火照るカラダでバスタブの海を泳ぐ


その海は


すぐに足が深海についてしまうのだけど





初めはヒリヒリとくるような熱さだった


それでもずっと浸かるうちに


そんな熱さにも慣れて


溜め息を漏らすようになっていた


カラダを抱く熱が当たり前になる


寂しいけれど慣れてしまう


誰かを楽しませることもできない私には


ただただひたすら冷めていく湯に


浸かり続けるしかなかった


中途半端な温もりしかくれなくなった


そんなバスタブの中でも


出たくはなかった


その少しの温もりにでも


しがみつきたかった



もう、凍えたくはないから。



●氷●


氷をあの子の背中に入れた


「にゃぁああああああ☆」


その子の悲鳴は、なんだ?


喜んでいるのか?

悲しんでいるのか?

苦しんでいるのか?


よく分からないので


もう一度入れてみた


「にゃぁああああああ☆」


カラダをうねうねうねらせて


もがいているように見える


地面に☆が散らばっている


それがどこから来たのかは知らないが


とりあえず私は


初めて見る☆に見とれている


とりあえず


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ