ゴミ唄
四編
●回転する腕●
ゴミがめちゃくちゃ溜まってる
部屋のスミに溜まってる
触ってみる 汚い
もさっとしてるねホコリさん
ホコリを持った ホコリさん
指先汚して 一人しらけてる
なんで触んのお前さん
いーじゃん オレの勝手じゃん
そんなことよりベッド下
ゴミがめちゃくちゃ溜まってる
うわ ヤバいね 直視できない
あんなに奥まで散乱してるよ
産卵みたい
ありゃあ ちょっと届かんね
そんなときにはコレだよコレコレ
おー それは
コロコロ
●カバンのように●
カバンがホントに重いんだ
ビックリするほど重いんだ
どうしてこんなに重いんだ?
気になったから開けてみた
そこんなかには
書類やらなんやらが
いっぱいあった
菓子の袋が
いっぱいあった
その他イロイロ
いっぱいあった
もう ビックリするほど
ゴミばっか
●痛み募金●
アイツはボクを蹴ったんだ
ボクはお腹を押さえたんだ
アイツはボクを殴ったんだ
ボクはカオを押さえたんだ
コレは募金だ 痛み募金だ
いつか返すから待ってろよ
アイツはボクを蹴ったんだ
ボクはお腹を押さえたんだ
アイツはボクを殴ったんだ
ボクはカオを押さえたんだ
アイツはボクを押したんだ
ボクはガラスに突っ込んで
意識は遠のいていったんだ
借り続けた 痛みの募金箱
返すこともなく 破産した
●見えないゴミ●
見えない 見えない
そんなヤツら
部屋中 自由に踊るヤツら
固まることなく 踊るのさ
束縛なんて
いらないし
勝手に吸われて
もう いないし